JR東日本、JR東海、JR西日本、JR北海道、JR四国、JR九州は22日、秋の期間(10月1日から11月30日まで)に運転する臨時列車の概要を発表した。

この秋も高崎駅でSL列車の同時発車が見られる(写真は2013年10月撮影)

「SLばんえつ物語」の客車が各地で活躍

JR東日本は期間中、計2,088本(新幹線888本、在来線特急・急行列車1,200本)を増発する。7月にデビューしたリゾート列車「とれいゆ つばさ」(E3系6両編成)は、土日祝日を中心に福島~新庄間で運転。特急「成田エクスプレス」の延長運転も行われ、土日祝日に河口湖駅発着の列車が1往復、横須賀駅発着の列車が4往復設定される。

キハ141系をC58形が牽引する「SL銀河」(花巻~釜石間)、C61形牽引で10月18・19日に運転される「SLあきた路号」(秋田~東能代間)など、各地でSL列車も運転。C57形180号機が検査に入るため、「SLばんえつ物語」の10~11月の運転はないとのことだが、同列車に使用される客車(12系7両編成)は各地で活躍する予定だ。

10月4日には、「ばんえつ物語」客車を使用する「EL&SLみなかみ物語」が上尾~水上間に登場。10月5日には、「SLググっとぐんまみなかみ」(「ばんえつ物語」客車をC61形が牽引)と「SLググっとぐんま碓氷」(旧型客車をD51形が牽引)が、高崎駅を9時56分に同時発車する。高崎地区では他にもSL列車が多数設定され、10月11・13日に甲府~水上間で「EL&SLみなかみ」、10月12日に甲府発横川行「EL&SL碓氷」が運転される。ともに甲府~高崎間は電気機関車、高崎駅からD51形の牽引となる。

11月1日には、新潟~会津若松間で「磐越西線開通100周年」号が運転され、「ばんえつ物語」客車をディーゼル機関車が牽引。11月16日には、「ばんえつ物語」客車をEF64形が牽引する「My Premium 山梨」が甲府~小淵沢間で運転される。

E657系や651系を使用する臨時列車も登場

11月には651系7両編成の急行「ぶらり鎌倉号」(いわき~鎌倉間)と快速「ぶらり高尾散策号」(日立~高尾間)が登場。「茨城県民の日」11月13日には、E657系10両編成の快速「舞浜・東京ベイエリア号」が日立~東京間(京葉線経由)で運転される。快速「ムーンライト信州81号」(新宿発白馬行)は、10月10・11・31日と11月1・21・22日の運転となる。

東海道・山陽・九州新幹線も3連休を中心に増発

JR東海は期間中、東海道新幹線で過去最多となる2万1,820本(1日平均358本)の列車を運転。3連休や休前日など、利用者の集中する時間帯に、「のぞみ10本ダイヤ」(1時間あたり最大10本の「のぞみ」を設定)も実施する。在来線でも、行楽に便利な臨時特急・急行列車を計246本運転する。

東海道・山陽新幹線「のぞみ」

JR西日本は新幹線の臨時列車を計900本運転。500系を使用する山陽新幹線「こだま741号」「こだま730号」では、10月1~5日、10月9~28日、11月1~19日、11月22~24日、11月26~30日に「プラレールカー」が連結される。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの利用に便利な列車として、山陽新幹線「ひかり580号」(博多駅7時13分発・新大阪駅10時23分着)と、新大阪駅を10時33分に発車し、ユニバーサルシティ・桜島方面へ直通する臨時の快速列車も設定される。

JR四国は、3連休期間を中心に特急「しおかぜ」の全編成を岡山駅発着で運転(高松駅発着の特急「いしづち」とは多度津駅または宇多津駅で接続)。「瀬戸大橋アンパンマントロッコ号」「しまんトロッコ号」「大歩危トロッコ号」「大歩危妖怪トロッコ号」などの臨時列車も運転されるほか、高松~徳島間と徳島~阿波池田間の一部特急列車に「ゆうゆうアンパンマンカー」を増結する。

JR九州も新幹線・在来線特急列車の増発・増結を実施。九州新幹線「みずほ」は58本、「さくら」は131本(新大阪~鹿児島中央間40本、博多~鹿児島中央間91本)、「つばめ」は31本(博多~熊本間)増発される。在来線特急列車も469本増発・60本増結とのこと。小倉~大分間で10月11日と11月1日に運転される「にちりん80・81号」、10月13日と11月3日に運転される「にちりん90・91号」には国鉄色の485系が使用される。

JR北海道が10~11月に運転する臨時列車は、昨年より41本少ない計338本。10月4日から11月3日までの土日祝日に特急「旭山動物園号」(札幌~旭川間)を運転するほか、「SLニセコ号」「フラノ紅葉エクスプレス」「富良野・美瑛ノロッコ号」「くしろ湿原ノロッコ号」など、各地で臨時列車を運転する。