日本貿易振興機構(JETRO)は19日、「2014年上半期(1~6月)の日中貿易(双方輸入ベース)」の調査結果を発表した。それによると、2014年上半期の貿易総額は前年同期比4.4%増の1,683億59万ドルとなり、上半期ベースでは2年ぶりに増加した。ただし、反日デモ前の2012年上半期の水準には届かなかった。
輸出(中国の対日輸入総額)は前年同期比2.5%増の779億9,518万ドルと、3年ぶりの増加。品目別では、自動車を中心とする輸送用機器が同22.3%増の81億3,950万ドル、半導体・液晶パネル用生産設備などの一般機械が同10.3%増の149億6,704万ドルと、2桁増を回復した。一方、最大シェアの電気機器は半導体等電子部品が2桁減だったことなどから、同4.8%減の187億4,616万ドルとなった。
輸入総額は前年同期比6.1%増の903億541万ドルと、2年ぶりに増加し、過去最高だった2012年上半期に次ぐ金額を記録した。品目別に見ると、電気機器は前年同期比9.3%増の253億7,862万ドル、一般機械は同12.4%増の169億5,457万ドルなど、多くの品目で増加。他方、衣類・同付属品は中国から他のアジア諸国へ生産拠点の移管が進んだことなどから、同10.8%減の98億8,198万ドルとなった。
貿易収支は日本側の123億1,024万ドルの赤字。対中貿易赤字は前年同期比37.0%増加し、比較可能な1995年以降で最大となった。
2014年通年の見通しについては、貿易総額は3年ぶりに増加し、対中貿易赤字は過去最大を更新すると予想している。