ワコムは、日本初の「マンガ学部」を開設した京都精華大学 マンガ学部に対して、同社の液晶ペンタブレット「Cintiq 22HD touch」を45台納品したことを発表した。
「Cintiq 22HD touch」は、自然で直感的な操作性を実現したマルチタッチ機能と、高性能なペンテクノロジーを備えたプロクリエイター向けの液晶ペンタブレット。同機種が導入されたのは2014年4月から。同製品が合計45台と大規模に導入されたのは、日本初の「マンガ学部」を開設したことでも知られ、イラストレーターやアニメーター、ゲーム クリエイターを目指す若者に人気が高い京都精華大学のマンガ学部だ。紙とペンと同じ感覚で画面上に直接絵が描けるという液晶タブレットならではの特長が注目され、導入に至ったという。
現在、カートゥーン、 ストーリーマンガ、ギャグマンガ、キャラクターデザインといった各コースの実習授業で使用されているという。2013年に新設されたキャラクターデザインコースでは、液晶タブレットの導入によって、着彩だけでなく線画の段階からのフルデジタル化が実現し、さらなるスキルアップが図られているとのこと。
なお、同校マンガ学部マンガ学科キャラクターデザインコースの西野公平准教授は、この取り組みについて「マンガ、イラスト、アニメ、ゲームなどの分野は、 海外のクリエイターと同じ土俵で戦わなくてはいけません。デジタルのスキルを上げていかないと、これからの成功は難しいと思います。マンガ学部では、アナログとデジタル作画の両面から描画力の向上を目指しています。直接の画力はアナログで磨き、さらにデジタルスキルを高めることで当然、作品力の向上が見込めますし、就職活動にも有利になるのではないかと考えます」と述べている。