ソフトバンクモバイルは、2014年8月15日から8月17日までの3日間、東京ビッグサイトで行われる「コミックマーケット86」(C86)の会場内外に、移動基地局車を配備する。また、車載の係留気球によりWi-Fi基地局を地上数十メートルの高さに揚げ、広域なサービスエリアを迅速に構築する「車載係留気球Wi-Fiシステム」を開発・配備する。
同社は、災害などで通信障害が発生しているサービスエリアの迅速な復旧を目的に、W-CDMAを対象に係留気球を利用した臨時無線中継システムを2013年3月に開発済み。今回の車載係留気球Wi-Fiシステムはこれを改良したもので、車外に広い作業スペースを必要とせず、会場到着後約30分程度でサービスを開始できる。
車載係留気球Wi-Fiシステムでは、係留気球を車載の係留気球ボックスに収納して搬送。気球を車内で膨らませ、Wi-Fi基地局を気球に取り付け地上約20mの高さに浮かべる。一連の作業は車両内で行うため車外スペースを必要とせず、風速10メートル以上の強風でも作業が行えるという。
搭載するWi-Fi基地局は、2013年10月にリリースした、、最大6チャネル(帯域20MHz×6チャネル)の通信を行える「5.6GHz帯空間分割マルチチャネルWi-Fiシステム」と組み合わせて運用する。
同社は、改良した車載係留気球Wi-Fiシステムを「コミックマーケット86」で初めて披露。今後、屋外での大規模イベントで同システムを活用するという。同社はこのほか、会場の最寄駅である東京ビッグサイト駅付近への基地局配備や、会場内にWi-Fiアクセスポイントを装備した「Wi-Fi忍者」を登場させる予定。
基地局を手に持つ「Wi-Fi忍者」 |