Q.社内で同僚、上司などと情報を共有するやり方を教えてください

うちの会社、IT企業だけど、重要な連絡はメールと同時に紙の回覧が必ず回ってくる。なんでアナログって思うけど、情報共有を徹底するためのルールなんだそう……。今回はマイナビニュース会員のうち男女500名に、社内で同僚や上司などと情報を共有する方法について質問してみた。

Q.社内で同僚、上司などと情報を共有するやり方を教えてください(複数回答)
1位 メールを送りあう 56.4%
2位 紙の書類を回覧する 42.0%
3位 共有フォルダを使う 28.6%
4位 イントラネット(企業内ネットワーク)を使う 16.4%
5位 紙の掲示をする 13.6%

■メールを送りあう
・「上司や関係者との情報共有が同時に行えるので」(47歳男性/情報・IT/技術職)
・「お客さまとのやりとりなどに必ず上司をCCに入れて状況を把握してもらう」(28歳女性/情報・IT/技術職)
・「関係者全員に送って、そのやりとりをキャッチアップする」(31歳女性/アパレル・繊維/事務系専門職)
・「だれでも閲覧ができ、証明できるように開示」(27歳女性/電機/技術職)
・「ほとんどメール……電話でややこしいことを言われると、言った言わないになるから、メールなら食い違いが起きても、どっちが悪いかはっきりする」(32歳女性/小売店/販売職・サービス系)
・「履歴が見れるので」(37歳女性/建設・土木/事務系専門職)

■紙の書類を回覧する
・「基本的には紙回覧を行う、文書が多いので特別な処理をするよりその方が楽だから」(27歳男性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「社内ルールの徹底を促すために、一人ひとり書類を回しサインしてる」(40歳男性/情報・IT/営業職)
・「必ず見なければならないのは回覧」(30歳女性/食品・飲料/事務系専門職)
・「全体では掲示、部署内では回覧」(32歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)
・「緊急で大事な内容は書面にて行う」(33歳男性/学校・教育関連/専門職)
・「年配者もいるから基本は紙ベースで……近い年代の人たちばかりなら、ネット上で共有しています」(29歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)
・「きちんと目を通してほしいものは紙で回覧、部内通知は紙の掲示とメール・共有フォルダを使います」(28歳女性/情報・IT/事務系専門職)

■共有フォルダを使う
・「共有フォルダ内を目的別に設定して使用している」(54歳男性/情報・IT/事務系専門職)
・「部署単位で専用フォルダがある」(29歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「共有フォルダに保存し誰でも共有している」(29歳女性/その他/事務系専門職)
・「共有フォルダにエクセルシートを入れておいて書き込む形で意見をだしあう」(31歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「共有フォルダにデータは入れておくけれど、書き換えできる権限は一部の人に限られていて、勝手に上書きしたりできないようになっている」(37歳女性/団体・公益法人・官公庁/秘書・アシスタント職)

■イントラネット(企業内ネットワーク)を使う
・「LAN構築されたネットワークで社内の人間全員で見れるようにしている」(31歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「WEBページがあり、そこにスレッドをたてられるので用件があるときは書き込む」(27歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/クリエイティブ職)
・「社内連絡や資料の送付など……チャットのようにもできるので、便利」(40歳女性/マスコミ・広告/事務系専門職)
・「イントラの案内板で必要な人にだけ連絡ができる」(50歳女性/電力・ガス・石油/事務系専門職)
・「会議の予定や、自分の作った資料がどこにあるかなど」(26歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「共通の話題をSNS等で共有する等」(22歳女性/その他/事務系専門職)

■紙の掲示をする
・「ホワイトボードに書いたり、メモを貼ったりする」(35歳女性/医療・福祉/専門職)
・「メモのようなものを掲示板に貼る」(32歳女性/医療・福祉/専門職)
・「事務所出入り口あたりに掲示」(28歳女性/学校・教育関連/秘書・アシスタント職)
・「付箋で報告することがある」(47歳男性/その他/その他)
・「部署の掲示板を利用して、皆に見てもらえるように喚起する」(22歳男性/機械・精密機器/営業職)
・「出社時間などバラバラなので書類を掲示板に張り付けておき、読んだらサインをするという風に使っています」(27歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)

■いろいろな使い分け
・「リアルタイムのファイルのやり取りは共有フォルダ、リアルタイムな情報はイントラネット(メッセンジャー)、直ちに必要でない情報のやり取りはメールを使っている」(42歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「イントラネットは本社から全体への発信など、メールは個人的や小さい部署内でのやり取りに使う……資料が大きいときは、共有フォルダを使う」(34歳女性/建設・土木/事務系専門職)
・「連絡事項はメールで記録を残しておき、社内にいるときは共有フォルダでデータを渡す……外出しているときは外部のクラウドにデータを上げてデータを送る」(28歳女性/食品・飲料/事務系専門職)
・「確実性をあげるときは紙を机に置きます、通常はメールでユーザーとの決定内容を送ります、イントラは行き先を書いたり、不在時の電話着信について記録します」(39歳男性/情報・IT/技術職)
・「対外的にメールを出す場合には必ずCCで上司にも送る、業務で作成する資料は共有フォルダに収め部署内全員が見られるようにする、場合によっては共同作業で作成」(44歳男性/情報・IT/クリエイティブ職)
・「基本的には電子ツールが多いが万が一に備え、重要な事は紙でも共有する」(35歳男性/情報・IT/技術職)

■総評
社内で情報共有する方法、最も多かったのは「メールを送りあう」で56.4%もの人がこれを選んだ。関係者全員にCCでメールを送り、周囲に状況を把握しておいてもらう、という方法は、もはやかなり一般的なようだ。電話だと言質が取れないので「記録やデータを残す」「履歴が残る」という意味でもメールは非常に有効だ。

2位は、対照的に「紙の書類を回覧する」というアナログな方式で42%の人がこれを選択していた。紙面で回覧し、見た人はチェックの判を押す、という具合に回覧板形式で、特に官公庁ではこの方式が主流のようだ。「必ず見なければいけない」「緊急を要する場合は紙」「確実に回したい内容は紙」といったように、紙にはメールよりも拘束性や確実性があるよう。情報共有の徹底を図りたいと、IT関連企業でもこの方式を使っているところがあるようだ。

3位は「共有フォルダを使う」。社内でのファイルのやり取りを共有フォルダ上で行う、という人も約3割いた。ファイル作成の作業も共有フォルダを使ってみんなでやる、という企業から、書き込みには制限があるという企業まで、使い方はまちまちだった。4位は「イントラネット(企業内ネットワーク)を使う」。ファイルのやり取りだけでなく、掲示板のようにスレッドを立てられる機能や、メッセンジャーのようにチャットできる機能もあり、使いこなすと非常に便利なよう。活発な意見交換もメール以上に容易だ。

5位は「紙の掲示をする」。掲示板やホワイトボードに回覧を貼ったり、またメモや付箋などを貼り付けるかたちで、さまざまな報告をし合うというやり方だ。1日に人の入れ替わりが激しい医療現場、出社時間がバラバラなホテル業界などでは、この方式が適しているよう。

実際には「メール」「共有フォルダ」「イントラネット」は併用されていることが多く、ファイルのやり取りは共有フォルダ、リアルタイムの連絡はイントラネット、急ぎでない場合はメール、など、その特性と情報内容に合わせた使われ方をしていた。加えて、デジタル化だけにこだわらず、重要性の高い資料は紙で保存、緊急の回覧は紙など、アナログな方法も柔軟に併用されていることが分かった。それぞれの業務の性格に合わせて、最適な情報共有システムが確立されているようだ。情報共有のさらなる効率アップを目指して、他社の方式もぜひ参考にしてみてほしい。

調査時期: 2014年7月11日~7月13日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性228名 女性272名 合計500名
調査方法: インターネットログイン式アンケート