I&S BBDO はこのほど、全国の18歳~69歳の男女2,500名を対象に、「Vol.14 全国消費者価値観調査(CoVaR)」を実施。その中から今回は、「会社に使われず家庭での時間を大切にしながら新しい生き方をめざす日本版ハウスワイフ2.0」の実態についての結果を発表した。調査期間は5月16日~20日。
有職主婦よりも専業主婦の方が「生活に満足」
調査ではまず、30代~40代既婚女性362名(専業主婦164名、有職主婦198名)を対象に、「生活全般の満足度」について質問したところ、「満足している」「やや満足している」の合計が、専業主婦56.1%、有職主婦は54.3%と、両者の間に大きな差は現れなかった。しかしながら、「満足している」という回答だけで比較してみると、専業主婦14.6%に対し、有職主婦9.6%にとどまり、専業主婦の方が「生活に満足している」と感じていることがわかった。
専業主婦は「時間的」余裕、有職主婦は「経済的」余裕
次に、「経済的なゆとり」について尋ねたところ、「ゆとりがある」「ややゆとりがある」と回答したのは、専業主婦29.9%、有職主婦36.9%となった。
続いて、「時間的なゆとり」についても尋ねた結果、「ゆとりがある」「ややゆとりがある」と回答したのは、専業主婦は62.2%、対して有職主婦は38.8%にとどまった。
経済的には有職主婦の方がゆとりを感じているが、時間的なゆとりについては、圧倒的に専業主婦の方が高いことが判明。専業主婦が生活に満足しているのは、この「時間的なゆとり」が大きく影響していると言える結果となった。
専業主婦は「個性」が大事、有職主婦は「価格意識」に敏感
専業主婦と有職主婦それぞれが、日常生活のさまざまな項目において、どのような意識や考え方を持っているのかを調べたところ、「自分の趣味・教養のために人よりお金を使う」「同じ商品なら、いろいろ店を回って価格を調べる」といった2項目で、有職主婦が専業主婦を上回った。
一方、専業主婦が上回った項目は、「掃除してきれいになると、気持ちがいい」「時には凝った料理を作る」「食事は手作り」といった家事に関することや、「これだけは他の人には負けない、というものを手に入れたい」「自分の個性を大切にした生き方がしたい」などの生き方について、さらに、「ブログなどに書き込むことがある」で有職主婦を上回った。
専業主婦は家事にポジティブで、自分の個性を大切にした生き方を望む傾向にあり、一方、有職主婦は自分のためにお金を使うなど価格意識が敏感なよう。調査では「どちらの生き方を選択したとしても、主婦は社会の中で存在意義を発揮できる時代になったのではないか」とコメントしている。