奥泉 輝(おくいずみ あきら)
文房具カフェ店長。祖父が創業した紙製品・文房具の卸売会社を兄と運営するなか、人と文房具が出会うことで創造的な何かが生まれる場所というコンセプトのもと、2012年より同店舗を展開。同年より現職

ビジネスシーンにおいて、初対面の人と初めにする共同(?)作業、それが「名刺交換」だ。その際、相手の名刺デザインは嫌でも気になるし、相手がどんなデザインの名刺入れを使っているのかで自分の中での第一印象が決まったりもする。

そう思うと、できれば「おしゃれな人」と思われたいし、かつ自分で気に入ったものを愛用したいと思わないだろうか。そんな人にお勧めしたい「これは!」という名刺入れを、東京都・表参道「文房具カフェ」の店長、奥泉輝さんにチョイスしてもらった。

今回、選定基準としてお願いしたのは以下の3点である。

・文具メーカーが作っているなど「文房具寄り」であること
・デザインに優れているか、もしくは機能に優れていること(あるいは両方)
・名刺交換の際に、話題になりそうなものであること(これは大事!)

「ハリトレー 名刺ホルダー」TYPE 01~03(734円)

第21回 日本文具大賞デザイン部門、優秀賞を受賞した製品。使うときは名刺をケースからはがして相手に名刺を渡し、もらった名刺をはりつける。同じ機能を持つメモ版(1,728円)も。

■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと

実は、僕が愛用しているのがこの名刺入れです。内側に再剥離可能な粘着面がセットされていて、その部分に名刺の断面の部分を押し付けると、まるで本のページのようにパラパラとめくれる形で張り付きます。

TROIKA スリムビジネスカードケース 2-ビジット(1,620円)

マネークリップのように名刺を挟むドイツ「TROIKA」のアクリル製名刺ケース。薄型なので持ち運びやすく、スタイリッシュなデザインが特徴となっている。

■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと

サッと取り出せるようにデザインとして一部がへこんでいて、「名刺ケースを出したものの、なかなか名刺が引き出せないで慌てる」という、格好悪いシチュエーションが回避できます(笑) 上から見るとS字になっていて2種類の名刺を収納できるので、もらった名刺と自分の名刺を別に管理できるのもポイントです。

ハイタイド カードホルダー パヴォ(540円)

デザイン文房具で有名なハイタイドの商品。ジャバラ式なので中身の一覧性が高く、革のような風合いのポリウレタン製が特徴だ。

■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと

カラーバリエーションが豊富(なんと10種類!)なのに加え、買いやすい価格なので文房具カフェでもよく売れています。持ち物や気分に合わせて何種類も持っておくのも楽しいですよ。ポリウレタンカバーの手触りが独特で、使っていて気持ちのいいアイテムでもあります。

ハイタイド スマートカードケース(2,376円)

見た目のデザイン性だけでなく、機能も兼ね備えたフォルムは秀逸。特に独特のカラーリング「レッド」は目を引きそう。

■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと

ちょっと珍しい、上下両端を斜めにカットしたようにデザインされたカードケースです。シンプルできれいなスタイルですが、実はこの部分、見た目だけではなく使いやすさを考慮されたデザインなんです。あわてて名刺を取り出そうとして2枚、3枚と出してしまった…なんてことありますよね? このケースは両側が斜めになっているので、重なった名刺の一番上が手前に出て、取り出す際に1枚ずつ取りやすいんですよ。

Beahouse 自由メイシイレ(税別5,900円)

最近注目を集めている「一人文房具メーカー」のひとつ「Beahouse」の製品。厚さ10mmというムダのない薄さの名刺入れですが、最大30枚まで収納が可能だ。

■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと

名刺ケースを、「名刺を入れるもの」としてではなく「スムーズに名刺交換を行うもの」として再デザインされたアイテムです。名刺をほとんど固定しないという仕様なので名刺をいろんな方向から取り出すことができたりと、とにかく使いやすさを追求した形状が特徴。8月発売予定なので、これから注目のアイテムとなるかもしれませんね。

CLAUSTRUM SERVE HAIR LINE(6,480円)

「STEEL」社のブランド「クラウストルム」の高強度ステンレス名刺入れ。ヘアライン仕上げで、傷が目立ちにくくどこから見ても美しい。ヘアライン加工のほか、コンクリートマットや革で仕上げたものなど、バリエーションも豊富。

■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと

一見、無印良品の名刺入れのように見えますが違いますよ(笑) 薄型の名刺入れでありながら片手の操作で「フタが外れる」「取り出しやすいように名刺がせり出す」というギミックが特徴です。これを使えば名刺交換の相手はきっと驚くはずです。