花王「生活者研究センター」はこのほど、「消費税8%増税前後の購買行動とそのおもい」についての調査結果を発表した。同調査は、2014年4月1日にスタートした消費税8%増税が、消費者の購買行動にどのような変化を与えたのかを調べるため、2012年5月、2013年1月・5月、2014年1月・3月・5月に、首都圏の20~60代既婚女性を対象として実施。2012年5月556人、2013年1月・5月、2014年1月・3月・5月各500人のデータを集計分析したもの。
「暮らしの満足度」「家計の引き締め意識」は増税前と比べ変化なし
調査の結果、「暮らしの満足度」は、増税後も落ち込むことなく、2014年5月の調査でも「満足」と答えた人は66%と高いことがわかった。また「家計の引き締め意識」も、「引き締めている」が6割弱で前年5月とほぼ同じだった。過去2年間の比較でも、「満足度」「引き締め意識」ともに増税後も大きな変化はみられなかった。
増税前に「前倒しで何かを購入した人」は68%
増税前の半年間で、68%の人が増税対策として前倒しで何らかの商品を購入していた。「日用品・化粧品」を購入した人は55%で、購入商品のTOP3は、「トイレットペーパー」(29%)、「衣料用洗剤」(27%)、「シャンプー」(24%)だった。
10%への増税に向けて、家計の「見直し意欲」は大幅アップ
「家計の見直し」について、今回の8%への増税前に「実施した」人は約20%にとどまったが、次回の10%への増税に向けては、55%の人が「実施するつもり」と回答。「見直し意欲」を見せていた。