1939年に公開された映画『風と共に去りぬ』より、レット・ハトラーとスカーレット・オハラ (C)BANG Media International

マーガレット・ミッチェルの世界的ベストセラー小説を映画化し、1939年に公開された映画『風と共に去りぬ』において、異なるエンディングが書かれたもう1つの脚本がオークションに出品されることが明らかになった。

スカーレット・オハラ役でヴィヴィアン・リー、レット・ハトラー役でクラーク・ゲイブルが出演し、南北戦争の時代を舞台とした本作は、レットがスカーレットから去る際に放った「知らないね、勝手にするがいい」や、スカーレットが2人の関係から一歩踏み出すために言った「明日は明日の風が吹く」という名台詞、名シーンが多く存在している。

しかし、今回の別の脚本の存在が判明し、もっと典型的な映画のエンディングになる可能性があったという。来月ネットオークションに出品され、5,000ドル(約50万円)での落札が予想されているこの脚本は、スカーレットの有名な最後の台詞が「レット! …レット! …あなたはきっと戻ってくるわ。きっと戻ってくる…あなたは戻ってくるって知ってるんだから!」と、レットにすがるような台詞にすり替わっているらしい。

この脚本は、もともとある映画関係者が所有していたとみられており、その後本屋を経営していた映画ファンの手にわたった後、今回「ヘリテージ・オークション」のマーガレット・バレットさんによって出品されることになった。マーガレットさんは、もしエンディングが違っていれば、ヴィヴィアンはアカデミー主演女優賞を逃したかもしれないとデイリー・ミラー紙に意見を述べている。

「オリジナルのスカーレットは、レットがそばにいようがいまいが強く生き抜いていく意思の強い女性という印象を与えますが、別のエンディングではもっと伝統的な女性です。スカーレットの人生は、レットが彼女の元を去ったことによって狂わされます。彼女はとても我慢強い性格、そして自立した女性です。彼女の生き抜いた時代に女性がどう見られていたかという点において、スカーレットのキャラクターは一歩先を行っています」

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