夫婦生活を円満に過ごすためには、お金の問題は避けて通れないもの。少し前にこちらでも書きましたが、男女間で起こるトラブルで一番多いのは「お金」に起因する問題です。恋愛中はもちろん、結婚生活を送る上でも、「お金」の問題は男女間に常に大きな影響を及ぼします。

アベノミクスの効果によって、景気動向は上向き、平均給与が上がったと言われますが、それは大企業に勤務する方々のお話。約420万社あるといわれる日本の企業の中で、大企業の割合は約0.3%しかありません。残り99.7%の人たちがアベノミクスの恩恵に与る(あずかる)には、もう少し時間がかかるようです。

時代は変われど、夫の「小遣い」の額は収入に左右されてしまうのはご存知の通り。さる調査によると、夫の1カ月の小遣いの平均額は「35,947円」。同調査による、妻の1カ月の小遣いの平均額は「11,913円」。双方の金額を、多いと見るか、少ないと見るか、は皆さんの判断に任せします。

私たちが女性のお客さまに対して行っているアンケートの中に『夫が趣味にお金を使うとしたらいくらまでだったら許せますか?』という項目があります。その回答を集計すると平均額は「17,843円」。前述の「35,947円」のおよそ半分までなら「許せる」という結果になりました。「許せる」か「許せない」かの振れ幅は、「収入が減る」または「支出が増える」となれば、指針が「許せない」の方向に振れる可能性は大きいと言わざるを得ません。

劇的に収入が増えない限り、子育て世代、特に受験生をお持ちの家庭では、夫の小遣いの何割かに相当する額は子供の教育費に充てられ、夫が趣味に費やすお金を削らざるを得なくなるという場面を多く目にします。

家庭内の限られた財源を子供の将来のためにと投資するのであれば、経費削減=小遣いの減額は避けられません。「子供のため」「家庭のため」だと理解し、我慢してくれる夫であれば何も問題はありません。

しかし、中には不満を鬱積(うっせき)させてしまう夫もいます。こうなると、家庭内争議は時間を置かずに勃発します。消費者金融でお金を借りてしまったり、家庭を顧みなくなったりと、不和や争議の例には枚挙に暇がありません。

こうなる前に、鬱積した夫の不満や憤懣(ふんまん)を発散させ、時には昇華させ、ガス抜きをしてあげることが重要になってきます。上手くガス抜きをしてあげられるか否かは妻次第。夫との距離を詰め、双方が納得するまで語り合うこと、時には息抜きをさせてあげることが必要だと思います。巧みに夫を癒してあげられるのが賢い妻であり、愛される妻であると思います。

(※画像は本文とは関係ありません)

執筆者プロフィール : 坂田 陽子(さかた ようこ)

福岡県生まれ。20代の半ばから恋愛・夫婦問題に関するカウンセリングを開始する。その相談件数は年間1万件以上。多くの案件を解決した経験から独自の恋愛論を展開し、各メディアで人気に。現在では、経験を活かし、結婚相談所「ブライダルジャパン」と社会人サークル「東京アクティビティ」を主宰している。これまでに、多数の出逢いと成婚を手がけ、30代女性の成婚率においては90%以上を誇る業界屈指の恋愛カウンセラーである。

坂田陽子の結婚相談所「ブライダルジャパン」→http://www.bridaljapan.com/