厚生労働省は31日、2014年6月の毎月勤労統計調査(速報、事務所規模5人以上)を発表した。それによると、所定内給与(1人平均)は前年同月比0.3%増の24万3,019円となり、2年3カ月ぶりに増加した。なお、5月も速報で2年2カ月ぶりに増加したと発表されたが、確報で下方修正されている。
現金給与総額は前年同月比0.4%増の43万7,362円と、4カ月連続の増加。ただし、現金給与総額に物価変動の影響を加味した実質賃金指数は同3.8%減と、12カ月連続で低下した。消費増税が実施された4月以降、下げ幅は2009年12月(同4.3%減)以来の大きさが続いている。
所定外給与は前年同月比1.9%増の1万9,058円と、15カ月連続の増加。所定内給与と所定外給与を合わせた「きまって支給する給与(定期給与)」は同0.4%増の26万2,077円と、4カ月連続の増加。ボーナスなどの「特別に支払われた給与」は同0.3%増の17万5,285円となった。
現金給与総額を就業形態別に見ると、一般労働者は前年同月比0.5%増の57万6,449円、パートタイム労働者は同0.6%増の10万1,512円となった。
総実労働時間(1人平均)は前年同月比0.5%増の149.7時間で、うち、所定内労働時間は同0.4%増の139.1時間、所定外労働時間は同2.9%増の10.6時間。製造業の所定外労働時間は同4.7%増の15.4時間で、季節調整値では前月比3.3%減少した。
常用雇用者数は前年同月比1.5%増。一般労働者は同1.3%増、パートタイム労働者は同1.9%増となった。