国民生活センターは30日、「環境省からの指示で、2020年からエアコンのフロンガスが使用できなくなる」と騙し、エアコンに充填されているフロン類の入れ替えなどを勧誘する事例が寄せられているとして、消費者に注意を呼びかけた。

同センターは最近寄せられた相談事例として、「環境省がエアコンのフロンガスをノンフロンガスに交換することを推奨していると言われたが、エアコンは昨年買ったばっかりなので必要ないと言って断った」(女性、福岡県)、「『エアコンの中のフロンガスが2020年から使用できなくなる』とエアコンの交換を勧誘する電話があった」(男性、茨城県)の2例を紹介している。

これについて環境省は「現在、使用されているエアーコンディショナーに冷媒として充填されているフロン類を、フロン類以外のものに入れ替えるよう指示していることはない」と説明。また、冷媒としてフロンガスを用いているエアコンが2020年から使用できなくなるということはなく、2020年はフロン類の一種(HCFC:ハイドロクロロフルオロカーボン)の生産等を全廃する年として定められているだけだという。

同センターは、このような「フロンガス」に関する勧誘は虚偽であるため、注意するよう呼びかけている。