園子温監督がメガホンをとり、鈴木亮平らが出演する映画『TOKYO TRIBE』(8月30日公開)が、第39回トロント国際映画祭のミッドナイト・マッドネス部門に正式出品されることが30日、明らかになった。同映画祭は現地時間の9月4日から14日まで開催。同作は4日23:59からオープニング上映され、当日は園監督も参加する予定となっている。
1976年に創設された同映画祭は、米アカデミー賞の前哨戦ともいわれる北米最大規模の映画祭。中でも、審査員が決めるコンペ形式ではなく上映作品を鑑賞した観客の投票によって決まる観客賞(ピープルズ・チョイス・アワード)は毎年注目を集めている。昨年、園監督は『地獄でなぜ悪い』で同賞を受賞(ミッドナイト・マッドネス部門)。一昨年も『希望の国』で併設賞の1つであるNETPAC賞を受賞していることから、3年連続の受賞も期待される。
この知らせを受け、園監督は「熱狂的な映画ファンが集まる部門のオープニングで上映されるのは純粋に嬉しいです」と喜びのコメント。本作に出演した俳優・北村昭博(LA 在住、代表作『ムカデ人間』等)から、「LAのバーで、黒人のヒップホッパーたちが『日本でラップミュージカル映画が作られたらしい。日本に先を越されたなんてくやしい』と話していた」と言われたことに触れ、「トロントには海外から参加する人も多いので、どんな反応がかえってくるのか非常に楽しみです」と期待を寄せている。
原作は、1997年から2005年までファッション誌『boon』(祥伝社)で連載された井上三太の人気漫画『TOKYO TRIBE2』。近未来の"トーキョー"を舞台に、ストリートギャングたちの暴力と友情を描く。「ブクロWU-RONZ」のトップに君臨するメラを鈴木、「ムサシノSARU」に所属する海(カイ)をラッパーのYOUNG DAIS(N.C.B.B.)が演じる。そのほか、佐藤隆太、染谷将太、窪塚洋介、竹内力らが脇を固める。
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