日本マイクロソフトは7月28日、米Microsoftのお膝元となる米シアトルにて開催される学生向けのITコンテスト、「Imagine Cup 2014」の日本代表チーム(鳥羽商船高等専門学校)の活躍を祈念して、壮行会を開催した。

鳥羽商船高等専門学校のメンバーを中心に、彼らをサポートしてきた方々の集合写真

メンバーを祝うためにサプライズで用意された特製ケーキ

壮行会の前には、本番さながらの予行演習が。審査員役を想定した日本マイクロソフトのスタッフらが見守るなか、鳥羽商船高等専門学校チームの面々は、英語でプレゼンテーションを行う。

本番同様の英語プレゼンテーションを披露した鳥羽商船高等専門学校のメンバー

日本代表の座を射止めるステップとなった「Digital Youth Award 2014」に出場したときは「かぞくぐるみ」というチーム名だったが、世界大会を意識し、チーム名を「Cuddly Connect」と改めた。

Imagine Cup 2014へ出展する作品は、かわいらしいパンダやウサギのぬいぐるみロボットを用いて、離れた祖父母と孫をつなぐコミュニケーションツール「かぞくぐるみ」だ。プレゼンテーションの一部に、核家族化の問題は日本のみならず世界規模で進行していることを加えるなど、本番の世界大会へ向けたブラッシュアップが見られた。

実際の利用シーンを映像で紹介。仮想審査員役の日本マイクロソフトスタッフからは「映像だけじゃなく実際にデモを見せたら?」とアドバイスも

ぬいぐるみの内部に納められた機器を手に持ち、審査員の前へ歩み出て技術力をアピール。将来的なプランも発表して、企画に一層のリアリティを持たせていた

熱のこもったプレゼンテーションが終了し、ホッとした表情を浮かべたのもつかの間。仮想審査員を務めた日本マイクロソフトのスタッフから、プレゼンに対しての意見や質問が行われた。もちろん、本番を意識しているため英語での質疑応答だ。

「プレゼン中の映像で屋外での活用シーンがあったけど、あれはWi-Fiに対応しているの?」、「もしハッキングにあったら?」など、テクニカルで突っ込んだ質問が飛ぶ。また、「せっかくのプレゼンテーションなのに、自信が無さそうに見えてしまう」、「もっとスマイルを!」といった表現力へのアドバイスがなされた。

英語での質疑応答。技術面やプレゼンテーションのテクニックなど、鋭い指摘とアドバイスは、きっと彼らの本番に活かされるに違いない

予行演習に続く壮行会では、日本マイクロソフト 代表執行役社長の樋口泰行氏も応援に駆け付け、「日本代表の過去最高実績は2012年オーストラリア大会での2位。今年は1位を目指して頑張って欲しい」とエールを送った。また、同社執行役 デベロッパーエクスペリエンス&エバンジェリズム統括本部長の伊藤かつらさんからは「欧米人はアピール力が凄い。でもそれに臆することなく皆さんの経験を強みに頑張ってください」と暖かい言葉が贈られた。

日本マイクロソフトの樋口泰行氏(写真左)と伊藤かつら氏(写真右)

壮行会には「Imagine Cup」のOBとOGや、「TEDxTokyo」の運営メンバーらも集まり、日本代表となる鳥羽商船高等専門学校チームを激励していた。

「TEDxTokyo」の運営スタッフがプレゼンテーションについてフィードバック。英語の言い回しはもちろん、聴衆を惹き付ける表現力への的確なアドバイスは、さすが数多くの名プレゼンを生み出してきた「TEDx」ならでは

「Imagine Cup 2012年 オーストラリア大会」に出場したメンバーらが、鳥羽商船高等専門学校チームに先輩として語り掛けているシーン。実際に世界大会の舞台を経験した先輩の言葉は何よりも力になったことだろう

2014年7月29日から8月2日にかけて、熱い戦いが繰り広げられる「Imagine Cup 2014」。日本代表の鳥羽商船高等専門学校チームの皆さんには、最終的な順位以上に、世界大会の舞台に立つという経験と、他国の代表チームとの交流を大いに楽しんでもらいたい。