27日に東京・中目黒で行われた映画無料上映&トークイベント「ナカメキノ Vol.14」でショートフィルム『半分ノ世界』がシークレット上映され、監督の斎藤工、主演の田辺桃子がサプライズ登場した。

『半分ノ世界』で監督を務めた斎藤工(左)と主演の田辺桃子

本作は、ソフトバンクモバイルのスマートフォン向け総合エンタメアプリUULAで配信中の作品。俳優としても活躍中の斎藤工が監督を務め、自身が大ファンだというアーティスト・大橋トリオの楽曲「HONEY」の世界観をモチーフに映像化に挑んだ。田辺演じる主人公の女子高生と定時制高校に通う男性(井浦新)の心の交流を描き、緻密な演出で数々のテーマをわずか15分に凝縮した。

この日の会場には、約100人が集まった。田辺は第1部、斎藤は第2部でサプライズ登場し、映画文筆家・松崎健夫氏と映画解説者・中井圭氏によるトークショーに参加。斎藤は「この作品を見た関係者の方から、田辺桃子さんを使いたいというオファーがあり、とてもうれしかったです」と起用の経緯を明かし、「今回サプライズ上映となりましたが、15分間という時間をくださったナカメキノの来場者の皆さんに感謝しています」と喜びを伝えた。

一方、本作が初主演となった田辺は「演じた役どころも難しかったです。今回の役はセリフがほとんどなかったので、どうやって思いを伝えるかを、撮影中に斎藤監督と考え、目線とか歩き方を意識して演技しました」と撮影を振り返り、「斎藤監督からも演技指導していただき、とても勉強になりましたし、とてもすてきな方だなと感じました(笑)。私は『真面目そう』とか『おとなしい』というイメージらしいので、今後はそれを壊すような役を演じてみたいです」と女優としての意気込みと共に斎藤の監督としての一面を語った。

田辺は1999年8月21日生まれの14歳。2013年には大友花恋と共に女性ファッション誌『Seventeen』のオーディションで「ミスセブンティーン」に選出され、同年10月号から同誌専属モデルを務める。演技の経験も抱負で、これまで映画は『だいじょうぶ3組』(13年)、『ラビットホラー』(11年)ほか、ドラマは『幽かな彼女』(13年)、『天地人』(09年)など。今年は映画『1/11 じゅういちぶんのいち』(4月5日公開)に出演し、8月5日からは舞台『タイムスリップファーザー』の公演がスタートする。

『半分ノ世界』