世界中人間が住んでいるかぎりこれがない国はない! と断言できるのがトイレ。和式のようにしゃがむスタイル、または洋式の座るスタイルと、大体どの国でも似たような形をしているのではないだろうか。例えその国のトイレ事情が自分のスタイルに合わなくても慣れなくてはならないのである。……などと大仰に書いてみたが、今日では洋式トイレが普及している日本なので、欧米人でもそれほど苦労しないのではないだろうか。日本在住歴の長い日本通アメリカ人に、日本のトイレについて聞いてみた。
「どこにでもあって便利」
家庭のトイレはさておき、やはり回答のほとんどが公衆トイレに対するもの。日本に対する評価として「清潔さ」はよく言われる言葉だが、トイレに関しても異口同音に「公衆トイレですら清潔」という意見が聞かれた。東京メトロでもトイレの美化に力を入れているというポスターを見たことがあるが、トイレがきれいであるかどうかは日本人にとっても重要なポイントと言える。
「どこにでもあって便利」というコメントもあり、それによると「アメリカにも公衆トイレはあるけれど探しにくい」のだそう。アメリカのショッピングモールなどは巨大なので、トイレ探しに苦労することは想像に難くない。また、日本ではどこにでもある24時間営業のコンビニでもトイレを借りることができるので、困った時に非常にありがたい。
高機能への"驚き"が"標準認識"に!?
もうひとつ、ほとんどの人が「すごい」と答えたのはその機能。「ウォシュレットはトイレットペーパーの消費を抑えるのに貢献していると思う」のほか、「もっとも優れた日本の発明品」などなど、ウォシュレットを絶賛する声が多かった。中には、「『以前は公衆トイレまでがこんな高機能!』と、外国人観光客がトイレの写真を撮る様子がよく見られたが、最近はそういう人も減ったような気がする」というアメリカ人も。もはや日本のトイレは、"驚き"から"標準認識"に切り替わっているのかもしれない。
こうして最新設備や清潔ぶりを褒めていただいたものの、「20年前よりはよくなっている」という意見もあるように、以前のスタイルはアメリカ人にとって魅力を感じにくいものだったのかもしれない。とはいえ、快適なトイレタイムを送ることができるのはありがたいことである。
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