俳優の福山雅治が佐藤健主演の映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』(8月1日・9月13日公開)に出演していることが28日、発表された。役柄や役名は明かされておらず、前編となる「京都大火編」のエンドロールには福山の名は記載されていなかった。
福山と本作でメガホンをとった大友啓史監督は2010年、NHK大河ドラマ『龍馬伝』でタッグを組んだ。佐藤も『龍馬伝』に出演し、福山は主人公・坂本龍馬役、佐藤は岡田以蔵役で、2人は所属事務所の先輩と後輩の間柄。約3年ぶりとなる大友組に、福山は「作品としてさらなる高みを目指し、深く進化している撮影現場に感動しました」。コミック原作の実写映画に出演するのは今回が初めてで、激しいアクションシーンも初。「剣の一振りにもそれぞれの個性があり、そのアクションに『役も人間も滲み出るものだ』ということを改めて教えていただきました」と振り返り、「そしてそこで出会った剣心は、とても強く美しかったです」と佐藤の演技をたたえた。
初公開された場面写真は2点。長い髪に着物姿。福山演じる謎の男は木の棒で攻め、緋村剣心は逆刃刀でその攻撃を受けている。互いにずぶ濡れ、泥だらけの状態。敵か味方か定かではないが、「剣心と深い関わりがあり、物語の鍵を握っている」人物だという。佐藤は「前作の宣伝期間に福山さんのラジオに呼んで頂いて、『続編あるならぜひ出て下さい』と話したことがあって、今回本当に実現して、口だけじゃない先輩の男気を感じました」と有言実行の福山を絶賛。「龍馬伝ぶりの共演でしたが、アクションシーンも多く、激しいことをやりましたので完成した映画を見るのが楽しみです」と完成を心待ちにしている。
脚本執筆時から「この役を演じることのできる人は福山さん以外にはいない」と感じていたという大友啓史監督。役柄について「その懐の深さと、剣心の前に大きな壁となって立ち塞がる残酷なまでの強さと優しさと。そして、有無を言わせぬ存在感と」と表現し、「以蔵と龍馬を演じた二人が、時空を超えて、新時代の存亡をかけて剣を手に対峙する! 佐藤健と福山雅治、両者のぶつかり合いが、いったいどんな熱を、どんな物語を産み出すのか。その想像を超えた可能性こそが、僕にとってのキャスティングの大きな理由です」と起用理由を明かした。
また、大友監督は撮影現場での福山について、「俳優としてカンヌなどの大舞台を経て、より演技への渇望が深まったように思います」と分析し、「アクションシーンは、何度も練習に足を運んでくれました。ダイナミックな立ち回りも、そして鬼気迫る演技も福山雅治さんならではの『大きさ』が際立つシーンがたくさん撮れていると思います」とコメント。「『龍馬伝』以来の現場での再会は、至福に満ちた贅沢な時間でした」と思い返し、「るろうに剣心シリーズの『伝説の最期』を飾るにふさわしい魅力的なシーンの数々をぜひご期待ください」と呼びかけている。