スマートフォンは、携帯電話とコンピュータ両方の顔を持ち、様々な部品や技術が搭載されています。そんなスマートフォンのカタログを見たときに、専門用語 のオンパレード……と思ったことはないでしょうか。このコーナーでは、そんなスマートフォン関連の用語をやさしく解説します。今回は「急速充電」についてです。

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スマートフォンには2次電池が内蔵されており、その電力で通信/通話から液晶パネルの表示に至るすべてをまかないます。バッテリーの容量は端末ごとにさまざまですが、素材は同じリチウムイオン系で大差なく、大きさ/重さの質量でバッテリーパワー(持続力)が決まる状況です。

その内蔵バッテリーに電力を蓄える(充電する)とき、AndroidとiPhoneのいずれもUSB(USB 2.0)を利用します。USB 2.0が供給できる電力は、規格値では500mAと定められていますが、スマートフォンに付属のUSB-ACアダプタの電流はそれより若干大きい600~800mAということが一般的です。

「急速充電」をうたうスマートフォンは、付属の充電器(USB-ACアダプタ)の電流をさらに大きくしています。1800mAなどUSB 2.0の規格値を大きく上回る電気を流すことにより、500mAや600mA、800mAよりも短い時間で充電することを可能にしているのです。

なお、急速充電は「急速充電対応のスマートフォン」と「急速充電対応の充電器」が揃わなければ真価を発揮できません。端末によっては、ケーブルや台座(クレードル)についても指定されることがあるので、それらの条件を満たさなければ急速充電できないと考えたほうがいいでしょう。急速充電は電流が大きいぶん発熱しやすく、リチウムイオン系バッテリーにはダメージにつながることにもなるため、充電完了後はできるだけ速やかにケーブルを外し冷却することが長持ちの秘訣です。

電流を上げることにより充電速度をアップさせる「急速充電」をうたうスマートフォンが増えてきました(写真は「Galaxy S5」)