ANAは7月27日(日本時間28日)にアメリカ・ワシントン州エバレットで、ボーイング787-9型機を日本で初めて受領する。この機体は7月28日(日本時間29日)にエバレットを出発し、翌29日に日本に到着する予定となっている。
初号機は国内線仕様の395席
ボーイング787-9型機は787-8型機の胴体を延長したモデルで、787-8型機よりもさらに高い23%(※1)の燃費性能を有しながら、約1.2倍の座席と貨物(※2)を搭載することが可能になる。高い燃費性能で運航コストの低減と環境性能の向上が期待されるほか、787-8型機と同様、新たなテクノロジーの採用により客室内湿度、耳への気圧負担感、窓の大きさなど、これまでにない機内環境の快適性を実現している。
受領する初号機は国内線仕様であり、787-8型機の国内線仕様機に比べ60席多い395席仕様となる。この機材は8月以降国内線へ投入されるほか、来年度以降、国際線へも順次投入される予定となっている。
ANAは世界最大のボーイング787発注エアラインであり、787-8型機を36機(2011年より導入、既に28機を保有)、787-9型機を44機、合計80機を発注済みである。現在保有する計28機の年間の燃費削減効果は羽田=フランクフルト間約500往復、CO2削減効果は東京ドーム約5,000個分(※3)に相当する。全80機導入の際には、年間の燃費削減効果は羽田=フランクフルト間約1,400往復、CO2削減効果は東京ドーム約1万5,000個分(※3)に相当する。この最新鋭機の投入により、ANAは新規路線開拓や既存路線の増便などの成長戦略を加速させ、競争力強化を実現していくという。
(※1)燃費効率はボーイング767-300ER比較
(※2)座席数は国内線仕様機材での比較、貨物は搭載可能重量での比較
(※3)東京ドームの面積に一定間隔で植林した杉の木のCO2吸収量に換算