ヴォーカーズ(東京都渋谷区)は、2007年7月~2014年7月に社員・元社員が投稿したレポート回答(全7万5,048件)を対象データに、"社員が成長できる企業・組織"に関する調査レポートを7月23日に発表した。
若い頃から重要な仕事を任される企業・組織が上位に
同ランキングは、「人材の成長育成」と「20代の成長環境」の合計点から導き出したもの。1位は「財務省」(8.54点)、2位は「日本経営」(8.18点)、3位は「千代田化工建設」(8.06%)となった。財務省は、若い頃から重要な業務に携わり、年齢を重ねることで国際交渉を行う役割などもある。生涯を通じて成長できる環境が整っていることが評価されたようだ。
2位の日本経営は、病院・福祉・介護のコンサルティングを行っている企業。人材育成に力を入れていると共に、能力主義を採用しているため、若手社員のころから切磋琢磨して自分の能力を高められる環境がある。3位の千代田化工建設は、海外の大きな仕事を20代のころから任されることで早期の成長が図られるという。
「耐久レース」「マラソン」など4つの成長モデル
同社は、企業評価データから、「20代の成長環境」と「人材長期育成」を組み合わせて業界別分析を行い、4つの成長モデルに分類した。厳しい環境の中で成長していく「耐久レース型」は、総合商社やコンサルティング、シンクタンクなど。年齢を重ねることにより、経験に応じた役割やポジションが提供されやすい「マラソン型」は、自動車、総合電機などの第2次産業であるという。
20代の成長環境が高い「スタートダッシュ型」の業界は、インターネットなどの成長産業や、理容、美容、エステティックなどのサービス産業。社員に対して成長実感につながる機会の提供が難しい「ウォーキング型」は、ソフト開発や小売業、ファッション、介護などさまざまな業種が入っている。