財務省は24日、2014年上半期の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は7兆5,984億円の赤字となり、比較可能な1979年以降、半期ベースでは最大の赤字額となった。
輸出額は前年同期比3.2%増の35兆498億円と、3期連続の増加。数量では同0.2%減と2期ぶりに減少した。品目別では、自動車が同4.5%増、科学光学機器が同8.2%増、船舶が同20.0%減などとなった。
輸入額は前年同期比10.0%増の42兆6,482億円と、過去最大の輸入額を更新。品目別では、液化天然ガスが同11.6%増、原粗油が同5.1%増、半導体等電子部品が同29.4%増などとなった。
地域別に見ると、対米国は、輸出額が前年同期比4.0%増の6兆4,641億円、輸入額が同12.2%増の3兆6,790億円で、2兆7,851億円の黒字。
対EUは、輸出額が前年同期比12.6%増の3兆7,013億円、輸入額が同12.1%増の4兆594億円で、3,581億円の赤字。輸入額と赤字額は過去最大を更新した。
対アジアは、輸出額が前年同期比2.3%増の18兆8,019億円、輸入額が同11.6%増の18兆9,029億円で、1,011億円の赤字となった。赤字は64期ぶり。
対中国は、輸出額が前年同期比8.5%増の6兆3,329億円、輸入額が同14.0%増の9兆2,540億円で、2兆9,211億円の赤字。赤字額は過去最大となる。
併せて発表した2014年6月の貿易統計(速報、通関ベース)によると、貿易収支は8,222億円の赤字となり、6月としては過去最大の赤字額を記録した。赤字は過去最長の24カ月連続となる。
輸出額は前年同月比2.0%減の5兆9,396億円と、2カ月連続の減少。品目別では、金属加工機械が同26.9%増、半導体等電子部品が同8.7%減、有機化合物が同12.8%減、鉱物性燃料が同18.3%減などとなった。
輸入額は前年同月比8.4%増の6兆7,619億円と、2カ月ぶりの増加。品目別では、原粗油が同8.3%増、石油製品が同35.5%増、液化天然ガスが同7.6%増などとなった。
地域別に見ると、対米国は、輸出額が前年同月比2.2%減の1兆1,072億円、輸入額が同6.8%増の6,294億円で、4,778億円の黒字。
対EUは、輸出額が前年同月比6.4%増の6,006億円、輸入額が同6.8%増の6,528億円で、523億円の赤字。赤字額は6月としては過去最大となる。
対アジアは、輸出額が前年同月比3.8%減の3兆2,028億円、輸入額が同7.8%増の2兆9,761億円で、2,267億円の黒字。
対中国は、輸出額が前年同月比1.5%増の1兆959億円、輸入額が同10.5%増の1兆4,679億円で、3,720億円の赤字。赤字額は6月としては過去最大を更新した。