日本マイクロソフトは、去る9日に同社の社員食堂「One Microsoft Cafe」のリニューアルオープンを発表した。これに伴い23日、報道関係者向けに記者説明会を開催し、リニューアルの概要について紹介した。
「One Microsoft Cafe」は、2011年2月のオフィス移転と同時に開設された。運営を担当するエームサービスと連携して、社員の健康管理に取り組んできたという。また、「One Microsoft Cafe」は、同社の推進する働きやすい環境作りの一環として、社員食堂でありながら、会議や打ち合わせといった業務を行うスペースとしても活用されており、現在では1日当たり700名が何らかの形で利用している。
リニューアルのポイントは3つ
さて、今回のリニューアルのポイントは3つある。1つ目は「さらなる社員の健康増進サポート」だ。開設当初からも健康管理を強く意識したメニュー作りに取り組んできたとのことだが、リニューアル後は1日に必要な野菜(350g)の3分の2(250g)が摂れるランチボックス「Vege Box」といった新メニューを提供する。
新たに追加されたランチボックス「Vege Box」。4つに仕切られたボックスは主菜1種類と旬の野菜を中心とした副菜3種類で構成されている。エネルギーは400キロカロリー程度。キノコ類や根菜類を多く用いて、低エネルギーながら食べ応えがあるメニューになっている。また、ごはんは別売りなので、糖質を制限したいという人にも適しているという |
野菜メニューの拡充に伴い、一般社団法人 日本野菜ソムリエ協会の認定を取得した。社員食堂としては初となる認定だが、「One Microsoft Cafe」が旬の野菜を多く摂れるメニューのほか、社員食堂ながらレストランのような質の高いサービスを提供している点が認定の理由という。
2点目は「社員向けサービスの拡充」。「One Microsoft Cafe」で提供されている野菜や果物を購入し、家庭に持ち帰れる「Vege to Go」を新たに導入する。三浦半島農業が収穫する三浦野菜や、室内の水耕栽培「みらい畑」によって育てられた野菜を格安で提供するという。
3つ目は「最新テクノロジーの活用」で、WindowsタブレットとMicrosoft Azureを使った新発注システムを開発した。これまでのPOSレジでは、有線ネットワークなどの理由から場所を移動させることができなかった。新システムでは、SuicaなどのNFCやクレジットカードの読み解き機能を備えたタブレットを活用し、どこでも決済ができるようになる。
WindowsタブレットをPOSレジの代わりに使用する。OSはWindows 8.1 update Embeddedとのこと |
本体右側に磁気カードやNFC、ICカードの読取り口を備える。ただ、現在のところSuicaの読取りは外付けのリーダーを使用しているという |
また、Microsoft Azureのダッシュボードを使って、食事の販売状況といったデータをリアルタイムで把握することが可能となり、例えば販売数に応じて調理する食事の量を管理して廃棄ロスを減らしたり、よりニーズの高いメニュー作りに生かせるという。
システムの開発はエンパシが担当。現在はテスト期間中で2014年7月末にも正式にサービスインしたい考えだ。