佐川急便は22日、ネットオフのグループ会社であるリネットジャパンと共同で、宅配便を活用した使用済小型家電の回収事業を本格スタートしたと発表した。7月1日から愛知県大府市・小牧市・豊橋市にて先行開始していたが、21日より愛知県全域に拡大した。
具体的な回収スキームは、利用者がインターネットを利用して申し込み、回収の希望日時(最短で翌日)を登録。支払いを済ませて品物を梱包しておけば、佐川急便が回収に訪問するというもの。支払いは宅配回収料金のみを受け取り、リサイクル券の購入は不要となっている。
対象品目は400品目以上あり、デスクトップPC、ノートPC、プリンタなどのPC周辺機器、携帯電話、デジタルカメラ、ゲーム機、レコーダーなどの音響・映像機器、レンジなどのキッチン家電、ミシンなどの生活家電と多岐に渡る。料金はダンボール1箱あたり900円前後となり、2015年度末までの全国展開を目指す見込みだ。
パソコンや携帯電話等の小型家電にはレアメタルや貴金属など有用な金属が含まれているが、リサイクルコストがかかることもあり、有効利用されずに埋め立て処分されたり、海外で不適正に処理されてきた。2013年4月から施行されている小型家電リサイクル法は、これらの資源を有効利用し、適正に処理することを目的としている。だが、一部の市町村で回収が始まっているものの、「近くに回収ボックスがない」「持ち込むのが面倒」等の理由から、適正な回収が進んでいない地域が多いのが現状だ。