内閣府は22日、2014年度の経済動向を発表した。2014年度の国内総生産(GDP)成長率見通し(前年度比)は、物価変動の影響を除いた実質で1.2%程度とし、2014年1月時点の1.4%から0.2ポイント下方修正した。名目は従来と同じ3.3%と見込んでいる。

消費者物価上昇率(総合)については、日本銀行の「量的・質的金融緩和」の効果や景気回復などにより、前年度比3.2%程度、消費増税の影響を除くと同1.2%程度と予想し、「デフレ脱却に向け着実な進展が見込まれる」との見方を示した。

2015年度のGDP成長率見通し(前年度比)は、実質で1.4%、名目で2.8%。消費者物価上昇率(総合、前年度比)は2.5%程度と見込んでいる。

主要経済指標(出典:内閣府Webサイト)

消費増税に伴う反動減については、「消費動向に持ち直しの動きが見られる」とし、賃金については、「緩やかに増加しており、雇用と所得の増加を伴う経済の好循環が動き始めている」と判断した。ただし、反動減からの回復過程や一部業種における人手不足の問題については、「注視していく必要がある」とした。

今後については、「好循環実現のための経済対策」を含む「経済政策パッケージ」の実行や政労使の取組を通じて、「動き始めた好循環が更に拡大し、我が国経済は民需主導の景気回復が進むと見込まれる」としている。