KADOKAWA/角川書店は、7月10日に『宇宙飛行士の採用基準 - 例えばリーダーシップは「測れる」のか』(山口孝夫/著)を発売した。
一般社会にも通じる人材の選抜・育成方法
同書は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の有人宇宙ミッション本部に在席する山口孝夫さんが書き下ろした「宇宙飛行士の採用・育成」に関する知見をまとめたもの。山口さんは2008年からの宇宙飛行士候補者選抜試験に携わり、ISS「きぼう」日本実験棟の開発プロジェクトでも活躍した。現場での知見をふまえ、「飛べる人材」をどのように選抜し、育成するのかを解説している。
山口さんによると、宇宙飛行士を選ぶには、「必要な資質」を考え抜き、宇宙環境における心理ストレスを含めた「職場環境」も考慮しなければならないという。
すべての要素を抜け目なく整えた上で、「選抜・育成」する点は、宇宙飛行士の採用だけでなく、一般のビジネス環境でも同様のことが言える。同書は宇宙飛行士の選抜・育成の知見を社会に還元することを目的の一つとして挙げており、一般社会で「人事」や「部下育成」に携わる人を対象に「人材育成の究極の姿」を伝える内容となっている。
もちろん、宇宙飛行士に関する様々な情報も公開。「4.8mm向こうは死の世界」「宇宙飛行士のキャリアパス」「宇宙飛行士の人生」「『きぼう』の開発舞台裏」なども掲載している。
全208ページ。価格は864円(税込)。