米Microsoftは7月17日(米国時間)、1万8000人の人員削減計画を正式発表した。4月のNokia Devices and Servicesの買収完了に伴うもので、同社にとって過去最大規模の人員削減となる。NokiaのAndroidスマホ「Nokia X」の終了も打ち出している。

今後1年をかけて1万8000人の人員を削減する。1万2500人の専門職と工場勤務者が含まれるとしていることから、Nokia社員が中心となりそうだ。今後6ヶ月に最初の1万3000人に通知するとしている。人員削減に伴う費用として今後4四半期に11億ドル~16億ドルを見込むという。なお、1万8000人は同社の14%に相当する人数で、Microsoftにとって最大規模となる。

MicrosoftのCEO、Satya Nadella氏は10日付けで従業員向けに送った電子メールで明かしたモバイルとクラウドへのフォーカスを強調し、今回の組織再編はこれを実現するための組織作りと位置づけている。組織を簡素化してアジャイルで透明性のある形にし、Nokia Devices and Servicesを統合するとステップを説明している。Nadella氏は、組織再編により生産性やチーム間の信頼を改善すると狙いを語っているほか、今後の端末ポートフォリオについてはAndroidフォークをベースとしたNokia XラインからWindows Phoneベースの「Lumia」ブランドへの移行を進めるとしている。

Microsoftが買収するまでNokiaのCEOを務め、現在Microsoft Deviceグループのトップを務めるStephen Elop氏の従業員宛メールによると、携帯電話の開発はフィンランド・サロとタンペレに集中し、中国・北京と米サンディエゴの開発チームは縮小するとのことだ。製造はベトナム・ハノイに集中させ、ハンガリー・コマーロムにある製造拠点は最終的に閉鎖するという。