交通データの収集、解析、アプリケーション開発などを手がけるスマートドライブはこのほど、現在開発中の車載型のデータ送信システムの実証実験をスタートすると発表した。エリアは三井不動産が中心となってまちづくりを行う次世代都市「柏の葉スマートシティ」。
同社が開発中の車載型データ送信システムは、自動車にあるOBD-IIコネクタにデータ送信用デバイスを装着し、スマートフォンへリアルタイムに「車の健康状態」「運転ログ」などを記録するもの。これにより、従来は整備工場へ持ち込まなければわからなかった1,000以上のエンジンアラートのトラブル内容がすぐにわかり、いつでも手軽に、「車の健康状態」を把握できる。
また、ドライバー個人の運転ログを記録し、急ブレーキ、急発進、走行速度の状況などから、燃費効率の状況を"見える化"することが可能となる。
今回の実証実験では、「柏の葉スマートシティ」エリアに在住の約20名に、実際にデータ送信用デバイスを各自の自動車に装着してもらい、約1カ月間、「車の健康状態」や運転ログのデータを随時確認してもらう。取得したデータは今後の運転の参考として、実証実験に協力した人に手渡されるほか、蓄積したデータを分析し、同社のシステム改善にも活用する予定。
同社では、これらの"見える化"された自動車のデータをもとに、自動車保険や自動車整備の分野などで、各社と提携の上、サービスの最適化や新サービスの開発に取り組んでいくとしている。将来的には、個々の車のデータを統合・蓄積し、ビッグデータを分析することで、時間差のないリアルタイムの渋滞予測や交通事故予防につなげていく考えだ。