ソフトバンクは18日、ニケシュ・アローラ氏が、ソフトバンクのバイスチェアマンおよび、新たに米国で設立されるSoftBank Internet and Media, Inc.のCEOに、2014年10月より就任することを発表した。アローラ氏は約10年間に渡り米Googleに在籍し、最高事業責任者を務めていた。

アローラ氏は、約10年間米Googleに在籍し、後半5年間は最高事業責任者を務めていた。米Google入社以前は、欧米で移動体通信サービスを提供しているT-Mobileに在籍。欧州事業のCMOや取締役などの要職を務めた。米Google入社後は、経営陣の一人として経営上の意思決定に参加したほか、戦略的パートナーシップから、マーケティング、営業、顧客対応まで多岐に渡った職務を行っていた。また、米Google在籍時の賞与は350万ドル(約3.5億円)であったとも報じられている。

ソフトバンクに入社後は、同社代表の孫正義氏の直属となるバイスチェアマンに就任。米国に設立される新会社SIMIでは、CEOに就任しインターネット、通信およびメディア事業などグローバルな投資活動を直接監督していくという。なお、SIMIの具体的な事業内容や設立時期については明かされていない。

ソフトバンク代表の孫正義氏は、アローラ氏のバイスチェアマン就任について、「さらなる事業拡大に向けて進んでいく我々にとって、ニケシュを超える逸材は考えられません。グローバルな成長戦略の策定、実施、管理において私の右腕となって活躍してもらいます」と述べている。また孫氏は、アローラ氏の能力を高く評価しており、次期株主総会でソフトバンクの取締役候補にしたい考えを示している。

アローラ氏のソフトバンク入社について、米Googleの共同創業者であり、CEOのラリー・ペイジ氏もGoogle+上で、「最高事業責任者、ニケシュ・アローラはGoogleを離れ、我々のパートナーの1社であるSoftBankに移ることを決めた。初めてニケシュと出会った大英博物館でのことを思い出すよ。ニケシュは偉大なリーダーであり、私を含めた多くのGoogle社員にとって良きアドバイザー、メンターであった」とコメントを発表している。なお、アローラ氏の後任は、米Googleの上級アドバイザーであるオミド・コーデスタニ氏が務める。