映画『ふしぎな岬の物語』の完成報告会見が16日、都内で行われ、キャストの吉永小百合、阿部寛、竹内結子、笑福亭鶴瓶が出席した。

映画『ふしぎな岬の物語』の完成報告会見に出席した竹内結子、阿部寛、吉永小百合、笑福亭鶴瓶(左から)

森沢明夫の小説『虹の岬の喫茶店』を実写化した本作は、岬の先端で小さな喫茶店を営む女主人を中心に、店に集う人々の交流を描くヒューマンドラマ。たびたび問題を起こす甥の浩司(阿部)や常連客のタニさん(鶴瓶)らに囲まれ、穏やかな日々をおくる”岬カフェ”の店主・悦子(吉永)。人々の憩いの場だった"岬カフェ"だが、思いもよらぬ出来事が起きて――というストーリーで、映画は10月11日から全国公開する。

成島出監督と共に企画から手掛け、主演も務めた吉永は、「出演者としては無遅刻無欠席で元気に撮影できましたが、生まれて初めてスタッフの一員になって大変さが分かった」と振り返りつつ、「みなさんとご一緒してすごく楽しかったです」とにっこり。吉永の"新米プロデューサー"ぶりに、竹内は「こんなに俳優に寄り添うプロデューサーはいない。人に気を遣わせないように、気を配ってらっしゃいました」と尊敬の念でねぎらい、所属事務所後輩で吉永から直々のオファーを受けた阿部も「ご一緒できて、役者人生の中でとても良い経験になった。温かく集中できる大好きな現場でした」と笑顔を見せた。

一方、『母べえ』、『おとうと』に続き、吉永と3度目の共演を果たした鶴瓶は「普段は笑いをやっているので、いつまでも不思議な気分」と感慨深げ。劇中では、お互いにほのかな想いを寄せる役どころのため、「普段から手を握ってきたり、腕を組んできたり、本名の『学くーん!』って呼ばれたり。和泉雅子さんにも『小百合ちゃんは、あなたみたいなジャガイモ顔がタイプなのよ』って言われて。『この人、ホンマに僕のこと好きちゃう?』って思ってた」とニヤけ顔で暴露し、吉永を照れさせる場面も。また、本作が第38回モントリオール世界映画祭に出品が決定したことを受け、吉永は「"テルマエ"浩司さんと一緒に行って、アピールをしたいと思います」と茶目っ気たっぷりに意気込んで、会場の笑いを誘った。