矢野経済研究所は、2014年4月~6月にかけて、研修サービス事業者やユーザー企業・団体等を対象に「国内の企業向け研修サービス市場」についての調査を実施した。

企業向け研修サービス市場規模推移

2013年度の企業向け研修サービス市場規模は、事業者売上高ベースで、前年度比2.6%増の4,790億円だった。国内の景気回復を受け、大手企業では業績が改善し、人材投資意欲が回復していることが要因と見られる。同年度後半より、マネジメント研修、人材のモチベーション関連研修、IT関連の研修等が好調であった。

特に、グローバル人材育成関連研修は、ビジネス英語といった語学中心の研修から、MBA関連、海外に人材を派遣して行う高額なタイプの研修が好調だった。加えて政府の成長戦略に女性の活躍が位置づけられたことで、大手ユーザー企業を中心に女性の活用をテーマとした研修需要が拡大している。

大手ユーザー企業を中心に人材採用の拡大、また人材育成投資意欲の更なる高まりもあり、今後も市場は拡大の傾向にある。2014年度の企業向け研修サービス市場規模は事業者売上高ベースで、前年度比4.4%増の5,000億円、2015年度は同4.0%増の5,200億円と予測している。