野村アセットマネジメントはこのたび、1月から始まった少額投資非課税制度(以下NISA)に関する認知や利用意向などについて、6月上旬に4万人を対象に実施したインターネット調査の結果を公表した。
この調査は、昨年3月、7月、10月、今年2月に実施した「NISAに関する意識調査」に続いて行ったもので、投資家のNISAに関する意識の変化を継続的に調査・分析している。なお、1月には第4回調査として、NISAに関心がある投資未経験者を対象にグループ・インタビュー調査を実施しているという。
主な調査結果
NISAに対する認知と利用意向
NISAに関する認知率は、前回2月の78%から、80%と小幅ながらも上昇した。NISAの利用意向率は、2月の26%から23%に僅かに低下。「利用を考えていない」という非意向者の割合は65%と調査開始以来6割程度で変わらない。
NISA口座開設者の投資実行状況
NISA口座開設者は20%。そのうち、投資実行者は45%で、「シニア層」「既存投資家」が中心となった。また、既存投資家が約9割を占め、株式・投信を持っていない投資未経験者は6%にとどまっている。NISA口座で投資した商品についてみると、株式に投資した割合が53%、投資信託(ETF、J-REIT含む)に投資した割合が47%と、概ね拮抗している。
投資額
すでにNISA口座で投資した実行者の投資額は、平均で66万円(毎月積立投資額を含む)となった。口座開設者・申請者らが5年間で投資したい額は平均で274万円となった。
NISA口座における投資成果
NISA口座ですでに売却している割合は14%。調査時点における投資の成果をみると、売却益および含み益を合わせて「利益が出ている」が48%、売却損および含み損を合わせて「損失が出ている」が19%、「未売却でわからない」が33%であった。
投資意向者の投資時期
NISA口座でまだ投資をしていない投資意向者の67%が10-12月期に投資を行うとし、年末に向けて今年の非課税枠を使う意向が高いことが分かった。このことから10月以降を「NISAシーズン」として注目したいとしている。