5月病は何とか乗り切ったものの、今度は湿度が高くて何だかやる気が出ない……そんな毎日を送っている社会人の皆さん、こんにちは。生活の半分以上を占める仕事が楽しくないと、人生がつまらないものになってしまいますよね。残業代ゼロやら、ブラック企業問題やらが世間では話題になっていますが、それはさておくとして、仕事に対する自分のモチベーションを上げていくことはとても重要です。

え? そんなこと言われても急にやる気は出ない?

それならサラリーマンをテーマにした漫画を読んでみるのはいかがでしょう。リアリティがあるだけに感情移入もしやすいですし、気持ちも切り替わってやる気アップにつながるかもしれませんよ。少なくとも僕にとって、サラリーマン漫画は効果大のサプリメントです。今回は電子貸本サイト「Renta!」から、スマートフォンやタブレット、PCで手軽に読めるサラリーマン漫画を厳選してご紹介します。

『午前3時の無法地帯』(祥伝社刊)

午前3時の無法地帯

働く女性が共感できる漫画といえばこれ! ……と、男性の僕がオススメするのもどうなんだっていう話ですが、いやでも本当に面白くて感情移入できるのですよ。

主人公はイラストレーターを夢見るももこ。それなのに、就職したのは超多忙なパチンコ専門のデザイン事務所で、徹夜当たり前のしんどい日々が始まってしまいます。おまけに、ヤクザまがいの営業や、夜中についつい脱いじゃうデザイナーなど、社員はかなり個性的。「こんなところやめてやる!」と決意するももこですが、会社に慣れ、仕事に慣れてくるにつれて、だんだんと楽しみを見いだしてきた自分に気づきます。

とはいえ時間は作れず、彼氏ともすれ違いの毎日。仕事、プライベート、恋愛、結婚など、20代後半で誰もが悩む迷いをストレートに描き出している作品で、読んでいて何度も「あるある!」とももこに共感してしまいました。女性はもちろん、男性にもオススメできる一本です。

『サプリ』(祥伝社刊)

サプリ

テレビドラマ化もされた人気作品なのでいまさらかもしれませんが、やはり読んでみると面白かった! ということでご紹介。広告代理店で働く藤井ミナミは、多忙のあまり、27歳にして7年付き合った彼氏と別れてしまいます。激務に追われながら、仕事に打ち込むミナミ。仕事と恋愛という、働く女性にとって外せない2つの要素をうまく物語に落とし込み、リアリティあふれる作品に仕上がっています。

どうやら作者自身、広告代理店で勤務した経験を持っているようで、だからなのか仕事の描写がとてもリアル。出てくる登場人物も個性的でありながら、「あーこういう人、いるなぁ」と思える人たちばかり。

ラブストーリーというわけでもないし、ビジネス漫画というわけでもないし、お涙頂戴的な感動モノでもないし……強いて言えば、そのすべての要素をうまくパッケージングして「現代」を表現した作品でしょうか。

「こういう話です」と一言では表せないのですが、それだけに読んだ人の心のどこかに必ずヒットする要素を持った不思議な漫画だと思いますよ。