国土交通省は7日、トラックやバス、タクシー事業および自動車整備業の人手不足を解消するため、自動車運送事業における労働力確保対策を実施すると発表した。
同省は、自動車局内に「自動車運送事業等の人材の確保及び育成に向けたプロジェクトチーム」「トラック産業の健全化・活性化に向けた有識者懇談会」「バスの運転者の確保及び育成に向けた検討会」を立ち上げ、必要な対策について検討を行ってきた。
自動車運送事業等については、不規則・長時間・力仕事といった業界体質を抜本的に改革し、潜在的な労働力である女性や若者の就労を促すため、「採用から定着まで一貫した取組」「『働き方』を変える抜本的な取組」「労働生産性を向上させる輸送効率化の取組」の3つの取組を実施する。
具体的には、女性や若者への戦略的なリクルートを行うほか、定着を促すため労働環境を改善する。また、1人の運転者が1つの行程を担う「働き方」を改め、複数人で分担する中継輸送を導入し、不規則・長時間労働を解消することなどを提言している。
トラック産業については、適正運賃の収受など健全化対策を推進し、ドライバーの労働条件を改善する。併せて、自動車局HP内に「トラガール(女性トラックドライバーの愛称)サイト」を開設し、女性ドライバーの雇用を促進する。
バスの運転者の確保については、ロードマップを策定し、2014年度から2016年度の3年間、労働条件の改善など具体的な対策に集中的に取り組む。