日本気象協会は7月7日、12日頃にかけて日本付近に接近・通過する見込みの、台風第8号に関する情報を発表した。

左・予想天気図(8日 9時)、右・台風の進路予想図(7日 9時現在)

10年に1度の猛烈な台風が日本に接近、影響が長引く恐れも

台風第8号は猛烈な勢力で8日頃に沖縄地方に近づき、その後9日頃から11日頃にかけて日本列島に沿うように北東へ進む見込み。台風の接近・通過に伴い、全国的に激しい雨や暴風、また沿岸部では高波・高潮が発生する恐れがある。暴風による被害や、大雨による土砂災害や河川の氾濫、家屋の浸水などに十分な警戒が必要だという。

大型で非常に強い勢力の台風第8号は、7日9時に中心気圧930hPaで沖縄の南海上にあり、ゆっくりと北上している。今後さらに発達を続け、8日には猛烈な勢力となって沖縄地方へ接近する見込み。

このため、沖縄・奄美地方では9日頃にかけて、激しい雨や立っていられないほどの暴風、高波・高潮に警戒が必要となる。台風の進行速度が遅いため、大荒れの天気は長く続く恐れがある。なお、沖縄地方に台風が近づく8日9時の中心気圧は910hPaと予想され、沖縄地方には暴風・高波・高潮の特別警報が発表される可能性もある。

その後、台風は10日頃に九州地方に接近し、12日頃にかけて日本列島に沿うように北東へ進む見込み。そのため、九州から東北にかけての広い地域で激しい雨や暴風が予想される。

土砂災害や河川の氾濫、家屋の浸水などに対しては、早めの避難を心がける必要がある。特に九州では6日の大雨で地盤が緩んでいるところもあるため、土砂災害に厳重な警戒が必要だ。また、暴風雨が予想される時間帯は、屋外では物が飛ばされるなど非常に危険な状態になるため、同協会では不要不急の外出は控えるよう呼びかけている。沿岸部では台風の接近前から高波や高潮が発生する恐れもあり、さらに台風の動きが遅いため、これらの影響は週末にかけて長く続く恐れもあるという。

東北・北海道では10日頃から局地的な大雨となる可能性も

また、東北・北海道では10日頃から台風の影響で梅雨前線の活動が活発になり、前線の付近では台風が近づく前から局地的な大雨になる可能性がある。激しい雨が数時間以上続く恐れもあるため、気象状況の変化には十分な注意が必要。

大雨・暴風の警戒期間

なお、台風の予想進路や予想される影響は今後大きく変わる可能性があり、その場合は台風の影響の大きさ、影響する地域・時間帯が変わることもあるため、常に最新の気象情報を確認のこと。台風が日本から遠ざかるコースを通る場合でも、日本列島に影響を及ぼす可能性があるため、同協会では注意を促している。

※同情報は7月7日時点の予測資料から作成したものであり、最新の気象情報は、日本気象協会の天気予報専門サイト「tenki.jp」などで確認できる。