頻繁に買い換えるものではないだけに、クルマ選びはやはり慎重に行いたいところ。使っていくうちにあれこれ不便な点に気づくものの、大抵の場合、買った後でどうにかできるものではありません。だからこそ、クルマにどんな装備を求めているのか、購入前にいま一度チェックする必要があるでしょう。
今回は女性ドライバーにとって安心・便利という観点から、購入時に検討したい装備をピックアップしてみました。
1. スマートエントリー
大きなカバンより小さなバッグがおしゃれとされるように、荷物の少ない女性ってエレガントだな……とは思うものの、なかなかそんな風には暮らしていけません。買い物帰りは肩からバッグをかけた上に、両手には紙袋、というのが日常茶飯事ではないでしょうか? 雨の日には、さらに傘まで加わって。
両手がふさがった状態でドアロックを開閉するのは大変です。鍵を回して開けるタイプのクルマはさすがに見なくなってきたものの、いわゆる「キーレスエントリー」さえストレスになりえます。リモコンで開閉を行うためには、バッグやポケットからキーを取り出す必要がありますからね。その場でバッグの中をゴソゴソ探すはめになるドライバーも多いことと思います。
そんなことにならないように、クルマ選びの時点でチェックしておくと良いのが、「スマートエントリー」と呼ばれる装備。各社で呼び方は異なりますが、エンジンキーを携帯する人がクルマに近づいたり、ドアノブに触れたりするだけで解錠できる、便利なシステムです。最近では、標準装備されているクルマも増えているようです。
2. ハイトアジャスター
前のめりになって運転する女性ドライバーを、「視界が狭くなって危ない」と批判する声がよく聞かれます。思うに、見えないことへの不安が、あの姿勢につながっているのでは? 前方をよく見ようするあまり、前傾姿勢になってしまっているのだと思います。
つまり、ハード面で充分な視界を確保できていれば、そんな姿勢にはならないはずなのです。だからシートアジャスターに前後スライドだけでなく、上下の調整機能も付いていれば安心です。背の低い女性でも、シート位置を高くすることによって視界を確保し、安全運転につなげることができます。
3. 自動格納式ドアミラー
ドアミラーをたたんだまま走る、そそっかしいドライバーを見たことはありませんか? 「おっちょこちょい」で済ませられればいいのかもしれませんが、はっきり言って危険! ミスを犯すのに性別は関係ありませんが、周囲に女性ドライバーが多く、彼女たちがついやらかしてしまうのを定期的に見かけることもあり、安心の装備を紹介したく思いました。
それは、ドアの施錠と解錠に連動して、ドアミラーが自動的にたたまれたり開いたりする「自動格納式ドアミラー」です。これがあれば、クルマに乗りこむときにドアミラーが開くので、もう心配ありません。これで同乗者や周囲にも安心してもらえるはずです。
4. UV(紫外線)&IR(赤外線)カットガラス
シミやそばかすの原因といわれる紫外線をカットするガラスは、ほとんどのクルマに採用されていますが、あわせて赤外線(の一部)もカットできるガラスが登場しています。日射しが当たったときに感じるジリジリとした熱をやわらげるほか、車内温度の上昇も抑えられるので、クーラーも早く効くようになる、というのがメリットです。
真夏のドライブでも日焼けを防いでくれたり、汗知らずの涼しさを提供してくれたりと、女性にうれしい快適装備といえるでしょう。
ただ、採用をうたっているクルマでも、どこに使われているかは車種やグレードによって異なります。フロントドアだけでなく、面積の大きなフロントガラスにも使われていればベストなのですが、高級車以外にも定着するには、もう少し時間がかかりそうです。
5. 運転席バニティミラー付きサンバイザー
男性からは笑われてしまうかもしれませんが、サンバイザーにミラーが付いているかどうかは、筆者にとって大きなチェックポイントだったりします。
バニティミラー付きのクルマに乗ったことのある女性なら共感できるかもしれませんが、食後の乗車時や、用事のための降車時など、無意識にバイザーを降ろしてミラーを見るのが習慣化している人も少なくないはず。自宅から外出するときや、化粧室から出るとき、鏡で身だしなみをチェックしますよね。あれと同じ感覚です。
このバニティミラー、どんなクルマにも付いていると思ったら大間違い。車種やグレードによっては、助手席にしか付いていないという例もあるので要注意です。
いかがでしたでしょうか? 実際のクルマ選びでは、外見上の好みや予算が優先されると思いますが、ストレスやヒヤリを日々感じることのないよう、一度は装備という視点でも検討してみるとよいと思います。
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