8月9日に公開されるアニメーション映画『宇宙兄弟#0』の公開アフレコが6月29日、都内で行われ、南波六太役の平田広明と南波日々人役のKENNが登場した。
『宇宙兄弟#0』は、原作者の小山宙哉氏が雑誌連載を一時休載しても描きたかった物語で、自ら映画脚本に取り組んで書き下ろされたオリジナルストーリー。小山氏が描き下ろしたティザービジュアルには、少年時代のムッタとヒビトの姿が描かれ、「夢の続きを描くために、夢の原点を書きました。」というコピーが添えられている。本作では、漫画やTVアニメでは語られなかった、初めて明かされる兄弟の"夢の原点"が描かれるという。
平田とKENNふたり揃ってのアフレコは、3月に終了したTVアニメ以来、約3カ月ぶりのこと。平田は六太が勤務している会社から田舎に転勤を命じられ母親に電話するシーンを、KENNは日々人と伝説の宇宙飛行士ブライアンとの会話シーンを、それぞれに演じた。TVアニメよりも若い時代のふたりを演じることになったが、KENNは「今回の日々人は25歳。TVアニメの時よりも感情が早く出たり、感情的に強く出たりするように意識しました」と演技面とともに、「これまでの日々人は、物語の初めから月面での事故まで、ヒーローというか、強くて負けなくて爽やかでみんなに勇気を与えてくれる存在。今回は、先輩方についていけなくて悔しい思いをしたり、未熟な面を見せる人間臭いところがありますね」と、これまでの日々人との違いを解説した。
また、本作の物語について永井プロデューサーより「小山先生が書いてくださってますから、しっかりした台本。いい本です」と聞いていた平田は「六太は、宇宙と一切絡みがなくてね……」とぼやきつつも「素朴だけと本当に良いストーリー。小山ワールドがすごいんですよ」と大絶賛。KENNも同じく「渡辺監督に少しだけお話を伺っていたのですが、やっと読ませていただいて。こう自然にすっと入ってきた言葉が後々こうなるんだ。ズーンと響くんですよ!」と、小山氏が書き下ろした物語に手応えを感じているようだった。
本作の見どころについては、両者ともに「ん~、言いたくないな~(笑)」と公開までのお楽しみとしつつも、平田は「少しネタバレになってしまうかもしれませんが、3カ所ほどホロっとさせるシーンがあります。どれも六太は絡んでいないんですが(笑)」と話すと、すかさずKENNから「そんなことないでしょ!」とツッコミ。気を取り直し、平田は「この3本の柱以外にも、感動できるシーンは皆さんそれぞれに見つけられると思います」、KENNは「気持ちが動く瞬間が散りばめられているので、そこを楽しんでもらいたいです」とアピールした。
最後に平田は「後で怒られるかもしれませんが、エンドテロップが終わるまで目を皿のようにして見ていただきたいです。驚きの仕掛けがあります。僕も、えっそんな仕掛けがあるの! となったので」と含みを持たせて締めくくった。