日本郵便は3日、「レターパック」を利用して現金を送付させ、だまし取る詐欺事件が急増しているとして、今後対応策を強化し、現金の取り扱いが疑われる場合には中身をX線で調査すると発表した。

レターパックは、全国一律料金で専用封筒に信書や荷物を入れて送ることができるサービス。封筒の中には現金を入れることができず、現金を送付した場合は郵便法違反となる。どんな名目であれ「レターパックで現金を送れ」は全て詐欺の手口となることから、日本郵便は消費者に対し、絶対に現金を送らないよう注意を促している。

対応策として、現金が入ったレターパックを受け取ることのないよう引受検査を徹底。また、警察が公表している詐欺の被害者が現金を送ってしまった宛先リストを引受検査時の参考とし、必要に応じて中身をX線で検査する。

レターパックに現金が入っている疑いがある場合は差出人に確認し、中身が現金である場合や確認できない場合は差出人に返却する。なお、郵便料金を免れる意図をもって郵便役務を不正に利用した疑いがあると判断した場合は、警察に通報することもあるとしている。

日本郵便は、詐欺被害が確認された住所以外であっても、よく知らない相手に現金を送付すれば詐欺被害に遭ってしまう可能性が高いため、送付前に最寄りの警察に相談するよう呼びかけている。