第一生命保険(以下第一生命)はこのたび、中期経営計画の実現、ならびに次世代システム更改に向けて、9月より、最新サーバーOS「Windows Server 2012 R2」をはじめとする日本マイクロソフトの製品群を用いて構成された、最新のプライベートクラウド環境の運用を開始すると発表した。
第一生命グループは、創業111周年となる2013年度から2015年度までの3年間を計画期間とした新中期経営計画『Action D グループを挙げた更なる飛躍への挑戦』を策定した。グループビジョン「いちばん、人を考える会社になる。」を目指し、基本戦略である4つの柱(成長戦略、ERM推進、グループ運営態勢、グループ人材価値)に基づき、経営目標の実現に取り組んでいくという。
その中でこのたびのIT基盤刷新では、最新のOSであるWindows Server 2012 R2を用い、今後のクラウド時代を見据え、パブリッククラウド(例:Microsoft Azure)にも対応できる柔軟性のあるアーキテクチャーをコンセプトに以下の対応を実施している。
Windows Server 2012 R2の最新機能(Hyper-V,QoS機能等)を活用することでシステム構成の柔軟性および運用効率性の向上
BitLockerドライブ暗号化等の活用によるディスク内データの暗号化で安全性の向上
Windows Server 2003からセキュリティ対策およびスケーラビリティが向上した最新OSへの移行促進
最新プライベートクラウド環境の特長
最新サーバーOSの機能を活用した、柔軟性の向上と高い運用効率の実現
- 第一生命は、最終的にはすべてのWindows Server(1000台以上)に対して、このたび刷新を行う基盤へ統合する予定。新しい基盤では、「仮想化技術の強化(Hyper-V、QoS機能等)によるサーバー集約率の向上で物理台数を3分の1以下に削減」、「サーバー集約率の向上に合わせて、媒体の削減も含めたバックアップ運用の効率化」「OS標準機能であるHyper-Vレプリカを適用することでRPO(目標復旧時間)の短縮」を実現する。さらに、これまで高価なFC/SANストレージで標準化された環境を見直し、安価なストレージとの組み合わせも行えるようにして、サーバーとストレージの柔軟な構成を実現する。これにより、現行サービスレベルを維持しつつも、現行と比較して15%以上のサーバー調達コストの削減が期待できる
セキュリティ対策レベルの高度化による安全性の向上
- 顧客情報を一元管理するとともに、国内の先行事例としてはまだ少数であるWindows Server 2012 R2で強化された「BitLockerドライブ暗号化」機能を用いた「ディスク全体の暗号化」によるデータ保護に取り組むことで、大切な顧客の個人情報を安全に保ちながら、効率的な業務遂行を支援していく
Windows Server 2003 サポート終了への対応
- 第一生命では、これまでもWindows Server 2003 サポート終了への対策を進めてきたが、まだ一部のシステムでWindows Server 2003を利用しており、2015年のサポート終了のタイミングまでに、サイバー攻撃などへのセキュリティ対策向上やスケーラビリティの維持向上のため、OSを最新環境へ移行する
第一生命では、このたびの業務系IT基盤の刷新だけでなく、今後も日本マイクロソフトとともに業務効率化を進めることで、創業以来継承し続けてきた「お客さま第一主義」を守り続けるとともに、これからも、一丸となって、取り組んでいくとしている。
日本マイクロソフトでは、顧客環境をよく理解したコンサルティングサービスのメンバーが中心となり、最新の製品群の適用実現性を早期に検証。今後も第一生命のITパートナーとして、円滑で効果的なIT基盤の構築を引き続き支援していくとしている。
第一生命保険がIT基盤として採用する日本マイクロソフトの主な製品
プライベートクラウド
- Microsoft Windows Server 2012 R2(Hyper-V)
- Microsoft System Center 2012 R2
業務アプリケーション基盤
Microsoft Windows Server 2012 R2
Microsoft SQL Server
Microsoft BizTalk Server