人気フリーソフトを実写化し、AKB48・入山杏奈が初の映画主演を務めるホラー作『青鬼』(7月5日公開)の場面写真がこのほど公開され、CGディレクターの土井淳氏が制作秘話を語った。
原案は、noprops(のーぷろっぷす)制作の大ヒットホラーゲーム。ニコニコ動画やYouTubeなどの関連動画は5,000万を超える視聴数を記録し、公式ノベルは17万部超のヒット作となった。ゲームは、館に閉じ込められた主人公を操作し、各部屋にある仕掛けを解き明かしながら脱出を試みるというもの。"青鬼"はこの主人公の行く手を阻む存在として登場し、さまざまな場所から現れては主人公を執拗に追い掛け回してくる。
"青鬼"の計5点のCG画像が今月上旬に、今回は劇中での登場シーンを捉えた計6点の場面写真が公開された。ドアの隙間から不気味にのぞく姿や、大きく口を開いて登場人物に襲いかかる瞬間や主人公の前に立ちはだかる場面、惨劇の後を思わせる血まみれの室内など"青鬼"の凶暴性がうかがえる内容となっている。
実写化する上での生命線とも言えるこの"青鬼"のCGディレクターを務めたのが、これまで『DEATH NOTE』(2006年)、『GANTZ PERFECT ANSWER』(2011年)、『バイオハザード ダムネーション』(2012年)などを手がけてきた土井淳氏。"青鬼"を映画のキャラクターとして落とし込むことに苦心し、まずはオリジナルのニュアンスを崩さずに"青"の色を表現することに試行錯誤を繰り返したのだという。
また、ゲームでは触れた瞬間に主人公が死んでしまうことから、本作では「口を開けた時に見える歯は、サメが一度くわえたら離さないように、幾重にも並んだとがった歯にしています」と一工夫。オリジナルの目は黒一色だが、一度見ただけで恐怖を抱かせるように、獣の目のような「いびつな虹彩」にした。そして、"青鬼"の表情について「これが一番賛否両論を呼ぶ所だと思います」と分析する同氏。オリジナルは無表情だが、本作ではより凶暴なイメージを植え付けるために、笑ったり、雄たけびをあげたりと表情豊かなキャラクターに仕上げている。
(C) 2014 noprops/黒田研二/『青鬼』製作委員会