洪湘雲(こう・しょううん)さん/台湾・高雄市/26歳/クラス主任

台湾の高雄市にある日本語学校でクラス主任として働く洪湘雲(こう・しょううん)さん(26歳)にお話をうかがいました。憧れの国・日本への留学、日本での就職を考える台湾の若者は、いま、台湾で夢を温めているようです。

■これまでのキャリアの経緯は?

小さい頃から日本のアニメや漫画、ドラマを見て日本文化や日本語が大好きで、大学では医療管理を専攻していましたが、大学2年生から日本語を習い始めました。そう、私はもともと、ここの日本語学校の生徒だったんです!

大学卒業後は日本に関係する仕事に就職したいと思い、最初は日本人が経営する有機肥料販売会社に就職しました。しかしその会社は労働保険や有給休暇が無く、福利厚生面で納得のいくものではありませんでした。また業種も営業で、私のやりたかった運営・管理のお仕事ではなかったんです。そんな折、ちょうど今の勤務先でクラス主任を募集していると聞きこちらに転職しました。今は4年目になります。

■現在のお給料は以前のお給料と比べてどうですか?

転職前のお給料は23,000TWD(約78,000円)でしたが、今はそれより5000TWD(約15,000円)以上アップ! ボーナスや福利厚生もあるのでとても満足しています。

■今の仕事で気に入っているところ、満足を感じる瞬間は?

日本語が全く話せなかった生徒さんが、ここで勉強して日本語がどんどん上達していく姿を見たときに、とてもやりがいを感じますね。また生徒さんから「この学校に来てよかった」と感謝のことばをいただいた時はほんとうにうれしいです。

■逆に今の仕事で大変なこと、嫌な点は?

日本語を習いたいと思って学校に訪問するお客さまがいらした時に、時間や予算の兼ね合いでご希望に添えるクラスを提供できない時、自分の力の及ばないことを痛感します。そんな時、大変だなあと思います。

■休みのとりかたは?

土曜日は朝9時から夕方16時まで出勤なので、休みは日曜日だけ。台湾は基本的に週休二日制なのですが、それでも高雄の会社では土曜日もローテーションで出勤の会社がまだまだ多いんです。だから休みが1日でもそれほど苦には感じません。日曜日は部屋の片付けや友人と食事に行ったりして、のんびり過ごします。

■日本人のイメージは? あるいは、理解し難いところなどありますか?

日本人と台湾人の違うところは、日本人は仕事とプライベートをきっちり分けますね。台湾人は、仕事が終わったら同僚と食事に行ったり休日一緒に遊んだり、あるいは職場に家族を連れて来たりするのが普通です。台湾では共働きが多いので、小さい子供を持つ人は職場に子供を連れてきて、自分の仕事が終わるまで待たせたりすることはよくあるんですよ。

■最近TVやラジオ、新聞などで見た・聞いた日本のニュースは何ですか?

ある人気アイドルグループ(AKB48)の総選挙。あんなに大勢の人が選挙のために、一生懸命になっているなんて本当に感心しました。すごすぎる!(笑)

■ちなみに、今日のお昼ごはんは?

日本語学校は夜の授業が多いため、勤務時間は昼の12時から夜9時まで。そのため自宅で早めのブランチを済ませてから出勤、職場で食べるのは夕飯になります。今日の出前弁当は「鹹肉飯」(シェンローファン/豚ベーコンご飯)で85TWD(約260円)。ここの弁当はおいしいんですよ。ここで働く日本人講師の方たちの分もまとめて注文し、授業の合間にみんなでいただきます。

お昼の「鹹肉飯」(シェンローファン/豚ベーコンご飯)

■将来の仕事や生活の展望は?

将来はお金をためてあこがれの日本に留学したいと思っています。そして日本語と中国語を生かして、日本と台湾の架け橋となるような仕事を、できれば日本で見つけたいな思っています!

お昼の「鹹肉飯」(シェンローファン/豚ベーコンご飯)