唐沢寿明主演映画『イン・ザ・ヒーロー』のキックオフ会見6月30日、東京国際フォーラムで開催され、唐沢寿明、主題歌「Dream on」を担当した吉川晃司、脚本の水野敬也、武正晴監督が登壇した。
本作は、危険なヒーローアクション映画のスタントに挑み続ける、日本一のスーツアクターの物語。唐沢が、主人公のスーツアクター、本城渉役に扮する。脚本を手掛けたのは、200万部以上のベストセラーとなった『夢をかなえるゾウ』の水野敬也で、『カフェ代官山』シリーズの武正晴監督がメガホンを握った。
自身も下積み時代にスーツアクターをしていたという唐沢は「自分の経験談かと思いました」と、主人公に共感し「撮影前に、トランポリンをやったり、基礎から(アクションを)やり直したりして、けっこうケガをしたりしましたね」と振り返った。また、食事は赤身やブロッコリーを食べ、トレーナーの下で体作りをした唐沢は「うちの奥さん(山口智子)に、もうやめなよって言われました」と苦笑い。武監督は、そんな唐沢の奮闘を大いに称え「ラストの立ち回りは、二度とできないんじゃないかというくらい良いシーンになりました」と手応えを語った。
吉川は映画を見て「ものすごく良い映画。けっこう泣きました」と感動しきりの様子。シンバルキックでの骨折など、武勇伝を持つ吉川だが「僕も靭帯を切ったり、骨にヒビが入ったりってのは、しょっちゅう。(唐沢さんは)飛んだり跳ねたりしてらっしゃって素晴らしかったです」と絶賛した。
会見では、唐沢たちの若き日の写真が披露された。スーツアクター時代の写真を見ながら唐沢は「夢は俳優でした。当時は、顔を出してステージに立てるだけでうれしかった」と、懐かしんだ。「自分なりに誰かが見てると信じて疑ってなかった。今は疑ってますが(苦笑)。純粋だった。残念ながら戻れない」と語り「この先は、できるだけ穏やかに暮らしたい」と茶目っ気も見せた。
吉川も水球の選手時代の写真と、デビュー前にバンドをやっていた頃の写真を見て「当時はスポーツ選手かミュージシャンになれれば良いなと思ってました」と振り返った。また、今現在の夢については「子供の頃に憧れていたものに一歩でも近づきたい。まだまだです。人間亡くなる時に、初めて完成する。いつまででもかみついていたい」と力強く宣言。また、役者としても活躍する吉川は「パート2で呼んでください」とアピール。唐沢はそれを聞いて「僕はちょっと……。最近忙しいので」と及び腰状態に。吉川は笑いながら「主役でしょ!」と突っ込み、会場は大爆笑となった。『イン・ザ・ヒーロー』は9月6日(土)より全国公開。