人気アニメ『機動警察パトレイバー』の実写プロジェクトで、8月30日に公開される『THE NEXT GENERATION ‐パトレイバー‐』第4章に、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが出演していることが明らかになった。
鈴木プロデューサーは、第4章のエピソード6「大怪獣現わる 後編」で、怪獣を呼び出す歌のプロモーションビデオを制作する代理店「熱風社」の胡散臭い男役を演じる。「映像はスピードが命」「ほかの仕事は後にまわせ」「映像だけじゃダメ、主題歌ってものが必要」などプロデューサーらしくも、どことなく怪しいような台詞が用意されているという。
本作の押井守総監督とは古くから親交のある鈴木プロデューサーは、これまでに押井総監督の『イノセンス』(2004年)ではプロデューサーとして、『立喰師列伝』(2006年)では冷やしタヌキの政を演じ、『真・女立喰師列伝』(2007年)では作品の題字を務めるなど、さまざまな押井作品に参加。2012年9月17日のニコニコ生放送では、鈴木プロデューサーが押井監督に対して「『パトレイバー』を実写化するの?」と情報解禁前に尋ねてしまい、「言えるわけないでしょ!」と押井監督をひやりとさせる場面があったが、今回再びコラボレーションが決定した。なお、鈴木プロデューサーが演じる胡散臭い男が所属する「熱風社」は、スタジオジブリが発行している小冊子『熱風』の名前がモチーフと思われる。
今回の出演に鈴木プロデューサーは、「撮影のため熱海へ。はじめて台本を見て、品の無い役だと知った。あきらかにミスキャストだ」とぼやきながらも、「次は、ちゃんとした役でぼくを呼んで欲しい。しかし、あの長台詞は、ぼくでなきゃ喋れない。そこが見どころだ!」としっかり役どころをアピール。さらに、押井総監督の描く実写版『パトレイバー』について「押井守の描いて来た未来が、次から次へと実現しつつあるのが現代だ。還暦を過ぎた押井守は、SFが現実になった時代を超えることが出来るのか?」とコメントを寄せている。
『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』は、これまでTVアニメ、OVA、コミック、小説、劇場版など幅広い展開を続けてきた『機動警察パトレイバー』シリーズ初の実写作品。 初期OVAや劇場版1・2を手がけた押井総監督が新たな世代の"特車二課"の物語を全7章と長編劇場版を完全新作で制作している。現在、エピソード2「98式再起動せよ」とエピソード3「鉄拳アキラ」で構成される『第2章』が公開中。7月12日からは、エピソード4「野良犬たちの午後」とエピソード5「大怪獣現わる 前編」の2話から構成される『第3章』が公開となる。
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