映画『渇き。』の公開記念舞台あいさつが28日、東京・室町のTOHOシネマズ 日本橋で行われ、役所広司、小松菜奈、橋本愛、中谷美紀、中島哲也監督が出席した。

左から小松菜奈、橋本愛

主演の役所は「もうこんなにダメな男は初めてですね。今回は5カ月間掛かりましたが、みんなで頑張った作品。今はたくさんのお客さんに見て欲しい気持ちでいっぱいです」とあいさつ。劇中で演じた藤島は、暴力を振るう役どころで「本当に心が痛みました。(相手が)女性だけに勝つんですけど、橋本さんには唯一ヤられましたよ。スタンガンでヤられるシーンがあるんですけど、家に帰ってお風呂に入ったらスタンガンの針が10本ぐらいあって…」と明かすと、橋本は「私も次の日は膝にアザがありました。おあいこということで…」と応じて観客を笑わせた。

役所が扮した藤島の娘・加奈子役には、演技初挑戦の小松菜奈が演じている。「今回の撮影を通して、これからもっと色んな役を演じたいという気持ちが芽生えてきました。演技は下手クソですけど、これから頑張っていきたいと思えた作品です」と今後も女優業に意欲を見せた。そこで、小松の所属事務所の先輩にあたる中谷美紀が「大変ですよ~」と脅かすも、橋本からは「すごくキレイで可愛くて、近くにいると難しい気持ちになるんですが、その魅力を大事にしてくださった中島さんもそうですし、たくさんの方に出会って素敵な菜奈ちゃんをずっと見ていたいと思います」と絶賛。小松は「ありがとうございます」と感謝の言葉を述べると、橋本は「好きなの…」と真顔で応じて小松を喜ばせた。

『告白』を手掛けた中島哲也監督の最新作となる本作は、深町秋生のデビュー作となる小説『果てしなき渇き』を映画化。役所広司が扮した破格のテンションで狂気を宿して暴走する元刑事の藤島が、失踪した娘の加奈子を探し出すというストーリー。役所と小松以外にも、妻夫木聡、二階堂ふみ、橋本愛、オダギリジョー、中谷美紀といった豪華キャストが出演している。