マイナビは、新卒採用実績がある、または2016年卒の新卒採用を予定している企業を対象に、2016年卒の新卒採用計画について調査した。調査は5月9日~30日にかけて行われ、1,350社から有効回答を得た。
企業の広報活動の開始時期が卒業・修了前年度の12月1日から3月1日に変更となった。その変更に伴う対応について尋ねたところ、「エントリー受付は3月1日以降に行う予定」とする企業が48.1%の約5割となり、対応を決めている企業の多くが政府要請を遵守する姿勢を見せている。
特に、従業員1,000人以上の企業では63.8%が「3月1日以降」と回答した。一方、「まだ決まっていない」という回答も全体の46.1%と半数近くに上っている。また、広報活動開始時期3月1日への対応が決まっているかどうかに関わらず、「エントリー受付を開始する可能性が最も高い時期」を聞いたところ、「3月」が71.0%と大半を占めた。
また、選考活動開始時期についても、4月1日から8月1日に変更している。この変更については、「選考は8月1日以降に行う予定」と政府要請を遵守する企業は26.4%、「7月31日以前に選考を行う予定」という企業は21.5%。一方、「まだ決まっていない」という企業は全体の52.1%と約半数を占めた。従業員1,000人以上の企業では「選考は8月1日以降」とする割合が35.0%と、全体よりも多くなっている。
内々定出しの時期について尋ねたところ、選考開始時期と同じ「8月」が32.1%でピークとなった。従業員1,000人以上の企業では47.5%が「8月」で、しかも上旬に26.8%と集中している。また、4月から7月に内々定出しを開始するという企業は全体で32.9%となっており、8月以前にもある程度の内々定が出ていることが考えられる。
就職活動のスケジュールが後ろ倒しになることで、内定を持たずに卒業する"既卒未就労者"が増える可能性が危惧される。そこで、既卒未就労者の数はどうなると思うか聞いたところ「(かなり+やや)増加すると思う」という回答が6割を超えた(63.3%)。
また、既卒未就労者を積極的に採用するかという問いに対し、「(これまで以上に+これまで通り+これまでとは違って)採用」は3割強(33.0%)、積極的ではないが採用はする企業は4割弱(37.4%)となった。