オリックスは23日、同社子会社のOPI・11を通じて、金型大手のアークに対して株式公開買い付けを実施し、連結子会社化すると発表した。

アークは、自動車や民生機器業界向けに開発支援サービスを提供している。本社は大阪市。同社は、工業用デザインモデル分野における高い技術力を背景に、国内トップシェアを有していたが、2000年以降、積極的なM&A(企業の合併・買収)による事業拡大などで資金繰りが悪化。2011年3月に地域経済活性化支援機構の前身である企業再生支援機構から支援を受け、経営再建を図っていた。

今回の買い付けでは、地域経済活性化支援機構が保有するアーク株式の大半をオリックスが買収する。これにより、オリックスの議決権割合は81.03%となる。買い付け価格は、普通株が1株当たり55円、A種優先株が同220円、B種およびC種優先株が同165円。買い付け期間は2014年6月24日~8月19日。買い付け額は148億8,000万円を予定している。なお、買収後も東証上場は維持するという。

オリックスは、9月下旬に開催を予定しているアークの臨時株主総会において、アークの新取締役4人、監査役2人を指名する予定。今後は、既存事業の拡大や高度な経営体制の確立など、投資先の企業価値向上につながる様々な経営支援を行っていくとしている。