経済産業省 資源エネルギー庁は23日、次世代資源の表層型メタンハイドレートの掘削調査に向けて、調査船が21日に下関港を出港したと発表した。
メタンハイドレートは、メタンと水が低温・高圧の状態で結晶化した物質。日本周辺海域において相当量が存在していると考えられており、将来の天然ガス資源として期待されている。日本周辺海域に存在するメタンハイドレートは、表層型と砂層型の2種類あり、このうち、主に日本海側で確認されている表層型については、「海洋基本計画」に基づき、2013年度から資源量把握に向けた調査を開始している。
今回の調査では、2013年度に実施した広域調査の結果を踏まえ、有望地点と考えられる上越沖、秋田・山形沖において、調査船「白嶺」(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)を使用したメタンハイドレートを含む地質サンプルを取得する。国による本格的な地質サンプル取得作業は初めてという。
委託先は、産業技術総合研究所(事業主体)と明治大学・研究知財戦略機構(調査実施者)。調査期間は2014年7月10日まで(予定)。
今後は、地質サンプルの取得等の結果を踏まえ、資源回収技術についての調査も行う予定としている。