女優の綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが、是枝裕和監督作『海街diary』(2015年夏公開)で4姉妹を演じることが23日、明らかになった。
本作は漫画家・吉田秋生の同名コミックを原作に、是枝監督にとって昨年の第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した『そして父になる』以来となる新作。祖母の残した鎌倉の家に暮らす香田家3姉妹のもとにある日、幼い頃に離婚して家を出てった父の訃報が届く。その父の娘である"異母妹"を迎えることになり、4姉妹となった香田家の新たな共同生活がスタートする。
姉妹だけで暮らす家で"家長"としての責任感を抱いている長女で看護師の香田幸。演じる綾瀬は「早朝ということもあり、私にとっては静かにはじまった作品ですが」とクランクインを振り返ると、「監督やスタッフのみなさん、共演者のみなさんと、海街鎌倉に暮らす姉妹たちの息吹を感じる様な物語をお届けしたいと、新たな挑戦に心は燃えています」と意気込んでいる。
長澤が演じる次女・佳乃は地元の信用金庫に務めるOL。酒好きで年下の男に弱い一面を持っている。「素晴らしい作品で是枝組に参加できること、幸せでなりません」と喜ぶ長澤。「是枝監督の力、人間力には特別なものを感じ、魅了されます」とその魅力を説明し、「4姉妹が、生き生きとエモーショナルに映画の中で存在できるよう演じられたらと思っています」と意欲を燃やしていた。
地元のスポーツ用品店で働くマイペースな三女・千佳を演じる夏帆も「今年はうっとりするぐらい充実した夏になりそうです。丁寧に真摯にこの姉妹と向き合っていきたいとおもってます」、幸たちの異母妹でサッカーが得意で鎌倉でもジュニアチームに所属する四女・すずを演じる広瀬も「役名を聞いて、"すず"が一気に近い存在になりました。初めて台本を読まずに撮影に挑みます! 私自身とてもプレッシャーや不安はありますが、全力を出してすてきな作品にしたい、と強く思っています」とそれぞれコメントを寄せた。
4人のキャスティングについて、是枝監督は「まず『今、誰を撮りたいか』を最優先に考えました」と説明。完成に向けて、「大好きな原作だけに、オリジナルとは違うプレッシャーがありますが、原作のキャラクターや名台詞をなぞり過ぎることなくこれまでのオリジナル作品同様、自分で取材し、目にしたものを膨らまし、キャラクターに肉付けし、生活感やディテールを大事にしていきたいと思っています」という意気込みで臨んでいる。
撮影は、「鎌倉の四季」をスクリーンに映し出すべく、四季を追って姉妹の1年間を描く。すでに春編と梅雨編の撮影を終え、4姉妹そろっての夏編の撮影を7月末に予定している。