映画『円卓 こっこ、ひと夏のイマジン』の初日舞台あいさつが20日、東京・千代田区のTOHOシネマズシャンテで行われ、主演の芦田愛菜と行定勲監督が出席した。
西加奈子の小説『円卓』を実写化した本作は、ちょっと風変わりな小学3年生琴子(こっこ)の物語。大阪の狭い団地で愛にあふれた賑やかな家族と暮らすこっこは、幸せな生活が疎ましくて仕方がない。そんなこっこは、祖父が教えてくれた"イマジン(想像すること)"という言葉を胸に、少しづつ成長していく――というストーリーで、映画は全国公開中。
可愛らしい真っ赤なワンピースで登場した芦田は、「お客さんがいなかったらどうしようって眠れなかったけど、たくさんの人が来てくれてうれしいです」とあいさつし、「こっこちゃんが大好きなので、この役をやれて良かった。大人になっても"イマジン"を大切にしたい」とにっこり。また、「スーツを着てると、娘の晴れ舞台について来ただけみたい」と照れ笑いする行定監督は、「可愛いですよね~。セリフも完璧に覚えてくるし、愛菜ちゃんが他の子たちの目標になってました。この作品がヒットして続編もできたら」と次回作に意気込んでいた。
芦田は本作で、「うるさい、ボケ!!」とかみつくなど弾けた演技を披露しているが、今後やりたい役について聞かれると、「江戸川乱歩さんとか推理小説が好きだから、シャーロック・ホームズのような探偵の役をやりたい」と話して観客を驚かせ、「白衣に憧れるので、薬剤師をやりながら女優をやりたいです!」と目を輝かせながら将来の夢も打ち明ける場面も。一方、「"イマジン"は今の世の中に必要なこと」と熱く語った行定監督は、「都議会の議員は見ればいい。9歳の子どもでもやってることなのに、大人はもっと"イマジン"をしないとダメ」と、18日の東京都議会で女性議員にセクハラやじがあった問題に苦言を呈していた。