アーバンリサーチは6月17日、東京・池袋パルコの本館地下1階に、バーチャルフィッティング端末「ウェアラブル クロージング バイ アーバンリサーチ」を設置した。同端末は、リアルタイムで画面内に映し出される自身の映像に同社が販売している服飾品を重ねあわせることで、着替えという面倒な手間をかけずに気軽に試着体験ができるほか、Eコマースと連動することで、その場での商品購入を可能としている。
同システムは、Kinectと60型の大画面液晶ディスプレイ、そして各種操作時を行うためのiPadから構成されている。端末に設置されたカメラが対象者の体型を読み取り、そのデータをもとに洋服を表示させ、バーチャルで試着を行う仕組みで、電源と無線LANさえあれば設置可能だ。
今回その1号機を、池袋パルコの本館地下1階、各種沿線の池袋駅東口の「いけふくろう像」から30mほどの位置に、17日~30日の期間限定で設置した。これにともない同社は、プレス向けにデモンストレーションを交えた発表会を実施。同社の社員がモデルとなり、実際の端末使用感を紹介した。
デモンストレーションで使われた会場 |
実際に設置された端末「ウェアラブル クロージング バイ アーバンリサーチ」の様子。白い服のモデルの位置がVIRTUAL FITTING ROOMとなる |
対象者の体型をカメラが認証する様子 |
同端末を利用するには、まず液晶ディスプレイの正面(実際の仕様では、VIRTUAL FITTING ROOMと明記されている部分)に立つ。数十秒間の広告映像が流れた後、手を左右に振ると画面の映像認証がスタート。利き手や言語(日本語・英語・中国語に対応)の選択を行ったのち、「SHOPPING(購入)」か「FITTING(試着)」を選ぶ画面が現れる。なお、ここでの動作選択は、手を実際に動かして行う。連動する映像の中で、選択するアイコン上に自らの手が触れるようにするイメージだ。
さて、ここで試着を選択すると、商品の選択画面に移動する。選択した商品が画面上に現れた後、サイズや色の選択、表示位置の調整が可能となる。これは画面上で行えるほか、別途手元に設置されたiPadを利用することも可能だ。
ただ試着した様子を見るだけではなく、プリクラのような感覚でフレームを選択し、試着した様子の写真を携帯端末に送ることも可能。撮影した写真は付属のiPadで確認し、同画面上で「携帯へ送る」を選ぶとQRコードの表示・印刷ができる仕組み。コードを読み込んだ後ブラウザが立ち上がり、SNSへの画像投稿もできる。
また、同システムは、同社のECサイトと連携しているため、気に入った商品があれば、液晶画面上で「『CART(カート』へ入れる」を選択し、発行されるQRコードでスマートフォンなどのデバイスからアクセスすることで、その場で購入することも可能なのだ。