財務省は18日、2014年5月の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は9,090億円の赤字となった。赤字は23カ月連続で過去最長を更新したものの、赤字額は2カ月連続で前年同月より縮小した。
輸出額は前年同月比2.7%減の5兆6,076億円で、15カ月ぶりの減少。品目別では、鉱物性燃料が同45.7%減、船舶が同32.5%減、自動車が同4.3%減などとなった。
輸入額は前年同月比3.6%減の6兆5,165億円で、19カ月ぶりの減少。品目別では、原粗油が同15.1%減、通信機が同36.7%減、石炭が同24.4%減などとなった。
地域別に見ると、対米国は、輸出額が前年同月比2.8%減の1兆107億円、輸入額が同0.5%減の6,112億円で、3,995億円の黒字。黒字額は4カ月連続で減少した。輸出品目では、鉄鋼が同29.9%増、自動車が同18.4%減、鉱物性燃料が同96.3%減、建設用・鉱山用機械が同17.7%減など。輸入品目では、航空機類が同37.2%減、石油製品が同70.8%減、木材が同29.4%減などとなった。
対EUは、輸出額が前年同月比14.5%増の6,060億円、輸入額が同5.7%増の6,528億円で、468億円の赤字。赤字は17カ月連続となる。輸出品目では、自動車が同50.9%増、建設用・鉱山用機械が同69.2%増、半導体等電子部品が同31.4%増など。輸入品目では、医薬品が同14.6%増、液化天然ガスが全増、石油製品が同414.6%増などとなった。
対アジアは、輸出額が前年同月比3.4%減の3兆879億円、輸入額が同1.2%減の2兆9,450億円で、1,429億円の黒字。黒字は4カ月連続となる。輸出品目では、鉱物性燃料が同36.3%減、船舶が同89.2%減、有機化合物が同13.9%減など。輸入品目では、通信機が同38.4%減、衣類・同付属品が同12.2%減、液化天然ガスが同10.9%減などとなった。
対中国は、輸出額が前年同月比0.4%増の1兆497億円、輸入額が同2.7%減の1兆4,191億円で、3,694億円の赤字。赤字は27カ月連続となる。輸出品目では、通信機が同169.0%増、自動車が同19.1%増、電気回路等の機器が同9.7%増など。輸入品目では、通信機が同47.3%減、衣類・同付属品が同16.7%減、石油製品が同76.4%減などとなった。